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Vol.3 「ブラキシズム」を知っていますか?

日本デンタルセンター秋山 逸馬 先生
お子さまとご家族のための歯科コラム

「ブラキシズム」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?一般的には「歯ぎしり」や「噛み締め」など、お口やその周辺器官の咬み癖を指します。専門的には「口腔習癖」・「非機能的咬合」、あるいは「咬合神経症」と言われることがあります。「歯ぎしり」は睡眠中に行うことが多いのに対し、「噛み締め」は日中・夜間にかかわらず無意識にしているため自覚症状が出にくく発見するのが困難な習慣と言われます。

「ブラキシズム」のメカニズムは多岐に及ぶため原因を特定することは困難と言われますが、局所的には口の中の異常、特に噛合せの異常が挙げられます。初期症状として「歯の摩耗」や「冠や詰め物の脱離」、急な「知覚過敏」や歯自体が割れる「歯の破折」が現れます。また、頭痛・肩こりがひどくなったり、疲れやすいなどの全身症状も付随します 。顎の周囲の筋肉のバランスが崩れるために片方の頬っぺたが脹れて顔面の変化などを生じることもあります。主な原因は精神的なストレスと考えられ、慣れない仕事や新しい環境への変化で起こることが多いため、シンガポールに転勤したばかりの新しいご家族は特に留意しましょう。

※2016年4月25日現在の情報です。最新情報は各機関に直接ご確認ください。

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