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企業からの声

JTB アジア・パシフィック本社 取締役社長 坪井 泰博 氏

2014.01.10

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グローバル時代を迎えた今、企業が求める人材、教育とは何でしょうか。企業の担当者に聞きました。

御社は日本をベースにアウトバウンド(日本発海外の旅行)事業を展開されているイメージが強いですが、現在の事業展開を中心に、御社の紹介をお願いします。

株式会社ジェイティービーは、1912年に海外からの訪日旅行のお客様拡大を目的に創立されました。現在、世界35カ国に361拠点を有し、旅行業界では日本最大かつ世界有数の事業規模を誇ります。学生の志望企業アンケートでは、毎年上位にランキングされる人気企業です。

JTBアジア・パシフィックは、シンガポールを拠点に韓国、中国を除く全アジアとオセアニアを担当しており、現在10カ国に20拠点があります。グループ全体で約1000名のスタッフがおりますが、日本からの出向者は全体で70名です(シンガポールには180名のスタッフ)。主な事業内容は日本からのお客さまの受け入れや、当地から海外へ出られる方への旅行商品の提供です。

現在JTBグループでは、次の100年における長期的・安定的な成長を実現するために、「2020年ビジョン」を掲げています。それには、2020年に目指す姿は「アジア市場における圧倒的NO.1ポジション」とし、従来の日本発・日本着の旅行事業に加え、アジアを中心としたグローバル事業を成長させ、アジアのリーディングカンパニーとしての圧倒的な地位を築くことを謳っています。今後はアジアを中心とした「世界発・世界着」のビジネスモデルで本格的に展開し、世界中のお客さまに最高の感動と幸せをお届けするグローバルブランドを目指していきます。

アジアでの事業をますます強化するためには、今後は現地採用 の割合も増やしていくのでしょうか。

現在はアジア・パシフィックに約1,000名の社員がいますが、「2020年ビジョン」を達成するには2,500名ほどの社員がいないと実現は難しいと考えています。そのため、現在拠点のないフィリピンやカンボジアといった国にも進出すると同時に、インバウンド(海外拠点にて日本を含む諸外国からの旅行を受入れる事業)だけでなく、旅行に派生するビジネスやイベント関連なども積極的に展開していこうとしています。

日本とのやり取りが不可欠なため、日本人が必要であることは変わりませんが、今後は少しずつ現地採用に切り替えていくべきだと考えています。現在非日本人のスタッフが支店長を務めるのはシンガポールだけです。しかし将来的には支店長や現法社長のポジションであっても、必ずしも日本からの出向者が就くことがないよう現地採用を普及させるのが理想です。近年一番目指していることは、出向者を減らすということで、可能な限りローカルの人材に切り替えています。JTB グループが日本で採用する学生さんの中にも、約10名はJTBアジア・パシフィックの採用があり、入社直後から当地シンガポールを中心としたアジア・パシフィック各国が活躍の場となります。

御社は就職ランキングでも常に上位で学生にとっては狭き門と なる人気の会社だと思います。求める人材像をお聞かせください。

一言で言うのはなかなか難しいですが、大切なのは「チャレンジ精神」を持っていることです。人に言われたことをやるのではなく、自らいろいろなことにチャレンジし、それをやり遂げる行動力がある人を求めています。採用については、大学名で線引きをすることは一切なく、あくまで人物重視です。学生時代にぜひ心がけていただきたいのは、「一つのことをやりきる」ということです。例えば、体育会系の部活に所属し4年間辛いことをやりぬく姿勢はとても素晴らしいと思います。勘違いされやすい例は、「私英語ができます。」とアピールされることです。確かに素晴らしいことですが、企業としてはこれだけでは使いものにならないのです。TOEIC900点以上で受けてくる方はたくさんいますから、それだけでなく、プラスで何があるかということが重要になってきます。

「人間的な魅力」が大切なことは言うまでもありませんが、それは面接で30分ほど話していれば不思議と見えてくるものです。訓練して養える部分と天性のものがありますが、お客さまに日々接することが求められるビジネスでは、「感じが良い」という第一印象を持ってもらえることは大切なことです。

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