特集記事
【特別企画】 皆が知りたい!コロナ禍での帰国受験

【特別企画】 皆が知りたい!
コロナ禍での帰国受験

コロナ禍で私たちの生活は一変しました。
特に受験生をお持ちのご家庭では、過去に誰も経験したことがない帰国受験になったことでしょう。
どのご家庭も、帰国時期や日本での滞在期間ではさまざまな工夫をされたようです。
今回はSpring特別企画として、実際にコロナ禍で帰国受験を経験したご家族にお話を伺いました。

質問

Q 1 何校受験しましたか?
Q 2 日本に帰国したタイミング・滞在期間は。
Q 3 帰国受験の際に帯同した家族は。
Q 4 どこに滞在しましたか。
Q 5 滞在中はどのように過ごしましたか。
Q 6 コロナ対策で工夫した点はありますか。
Q 7 来年受験する方へのアドバイスは。

Sさん
【高校受験】

在籍校と期間 日本人学校中学部に3年間
受験形式 一般受験と帰国生受験
帰国時の帯同者

Q 1 5校です。
Q 2 受験日の1ヵ月前に帰国し、日本での滞在期間は1ヵ月です。
Q 3 受験生と母親で帰国。下の子の生活も大切にしたかったので、下の子は父親とシンガポールで過ごしました。
Q 4 立地が良く、キッチンや洗濯機完備の自炊可能なホテルを選びました。
Q 5 規則正しい生活を心がけ、過去問を試験本番の時間に合わせて解くなど勉強もしました。志望校の下見や神社に合格祈願しに出かけ、気分転換とモチベーションアップを試みました。
Q 6 なるべく人混みを避け、こまめに手洗い・消毒をしました。東京の感染者数が急増していたので、当初考えていた日本での直前講習会などには行かず、滞在先で自習しました。
Q 7 入試方法、帰国生への優遇、試験当日の体調不良者や発熱者への対応など、コロナ対策は学校によってさまざまでした。
日本に行くことができなくても、オンラインでの学校説明会や入試説明会に参加することで貴重な情報を得ることができます。

【特別企画】 皆が知りたい!コロナ禍での帰国受験

Oさん
【高校受験】

在籍校と期間 インター校に3年、日本人学校中学部に6ヵ月
受験形式 一般受験と帰国生受験
帰国時の帯同者 母・下の子

Q 1 5校です。
Q 2 余裕を持って受験日の1ヵ月前に帰国しました。日本での滞在期間は2ヵ月です。
Q 3 受験生と母親、下の子で帰国。下の子は日本の学校へ編入しました。
Q 4 価格と立地を重視したマンスリーマンションに滞在後、実家で過ごしました。
Q 5 栄養のある食事と規則正しい生活を心がけました。
学習面ではプリントの整理や願書の準備をし、塾のオンライン授業を利用しました。
子どもなりに充分頑張っていたので、できるだけ「頑張れ」と追い討ちをかけないように気をつけました。
Q 6 他の人との接触をできるだけ避けました。
Q 7 スケジュールに余裕を持って、入念な下調べをおすすめします。
疑問や不安は、学校や塾の先生にできるだけ質問しておくと安心につながります。

【特別企画】 皆が知りたい!コロナ禍での帰国受験

Iさん
【高校受験】

在籍校と期間 日本人学校小・中学部に5年間
受験形式 一般受験と帰国生受験
帰国時の帯同者 母・下の子

Q 1 6校以上です
Q 2 本人だけ受験の1ヵ月前に帰国。
コロナの感染者数が日本・シンガポールともに多い時期で往来が難しかったため、そのまま本帰国をしました。
Q 3 本人が1人で帰国し、母親と下の子は遅れて帰国しました。
下の子は、日本の学校に体験入学するとシンガポールの学校で欠席扱いにはならないので、編入しました。
Q 4 環境の良さを重視したホテルと実家で過ごしました。
Q 5 塾のオンライン授業を利用し、塾が主催するホテル合宿にも参加しました。
親があまり心配しすぎないように心がけ、子どもが安心できるようにとても気を遣いました。
Q 7 来年は規制が緩和され、スムーズに往来ができることを願っています。
万が一に備え、外務省・大使館や周りの受験生の情報に気を配りながら、ご家族で協力して頑張ってください。

【特別企画】 皆が知りたい!コロナ禍での帰国受験

Tさん
【中学受験】

在籍校と期間 日本人学校小学部に2年半、インター校に2年半
受験形式 帰国生受験
帰国時の帯同者

Q 1 3~5校です。
Q 2 2週間の隔離期間を考慮して早めに帰国しました。
1校目と本命校の受験日に2ヵ月の開きがあったので、2ヵ月滞在しました。
Q 3 幼い弟たちは受験勉強の妨げになりそうだったので母親とシンガポールで過ごし、日本へは受験生と父親で帰国しました。
Q 4 隔離期間中は民泊を利用し、隔離期間後は、食事の面を考慮して実家でお世話になりました。
Q 5 朝型の生活を送るように気をつけました。
勉強面では塾のオンライン授業を利用し、父親が過去問などを全て管理しながら勉強しました。
Q 6 感染が怖いので、塾の授業はなるべくオンラインに参加しました。
Q 7 コロナの感染リスクや日本の寒さへの対応など、シンガポールからの受験は思った以上に大変でした。
できれば受験の前に本帰国や長期一時帰国されることをおすすめします。

【特別企画】 皆が知りたい!コロナ禍での帰国受験

Yさん
【中学受験】

在籍校と期間 日本人学校小学部に3年半、インター校に2年半
受験形式 帰国生受験
帰国時の帯同者 母・下の子

Q 1 7校です。
Q 2 受験日に合わせて2週間前に出国し、3ヵ月滞在しました。
入試は2ヵ月ほどで終わりましたが、入学生対象の説明会や制服購入などの入学準備のため、さらに1ヵ月滞在しました。
Q 3 父親は仕事が忙しく下の子の面倒を見ることができないので、受験生と母親、下の子と帰国。
下の子は、民間の一時預かりをしている施設へ通いました。
Q 4 日本に残している自宅に戻りました。自分たちの生活リズムで過ごすことができる点が良かったです。
Q 5 塾のオンライン授業を受験日の直前まで利用し、できるだけ規則正しい生活を送りました。
入試期間が3ヵ月以上あったので適度に運動を取り入れ、緊張とリラックスのバランスを取ることを心がけました。
Q 6 常に加湿器を使い、湿度を保ちました。
Q 7 受験する地域や実家など頼れる親族の有無、ご兄弟の都合など、
ご家庭の事情により受験の方法も変わってくると思います。

【特別企画】 皆が知りたい!コロナ禍での帰国受験

Springより

2022年度入試も、昨年に引き続きコロナ禍のもとで工夫が必要な受験だったと思います。受験生が全力を発揮できる環境を保持するのはもちろん、数ヵ月にわたる帰国では、ご兄弟を帯同された方も多く、家族の過ごし方で迷われた方もいたようです。
実際に体験された方の声が、今後受験を控えるご家族の一助になれば幸いです。

- 編集部おすすめ記事 -
渡星前PDF
Kinderland