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日本の大学の挑戦

大学の挑戦  早稲田大学 〜真の国際化を目指して〜

2012.09.25

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 閉そく感が強く漂う今の日本。この一因として日本の「国際競争力の明らかな低下」が挙げられています。世界と対等に渡り合える人材の育成は日本にとって喫緊の課題です。教育分野での開国、日本の内なる国際化のために、最高教育機関である大学が新たな挑戦を始めています。
「世界で活躍できる人材」の育成・獲得に向けて各大学が取り組む国際化戦略とは何か、シリーズでお届けします。

早稲田大学の国際化“ 早稲田からWASEDA へ”

 現在日本の大学は、グローバル人材を求める社会からの要請を強く感じています。国際性・異文化性の中で世界が直面する問題に対応できる人材を育てることが大学に求められる中、早稲田大学では、創立150 周年となる2032 年に向けた「WASEDA VISION 150」において“ 世界に貢献する早稲田” を1 つのコンセプトとして掲げました。

 早稲田の世界を見据えた動きは早くからあり、国際的な教育を多くの学生に経験してもらうため「新たな短期留学プログラムの開発」を軸に海外留学の支援を強化すると共に、「海外からの留学生受入の拡充」を強化してきました。その結果、現在4000 人を超える留学生が在籍し、海外への留学生派遣は短期プログラムを含め年間約1500人にものぼります。

 今回は早稲田大学の国際化展開の一例をご紹介します。

グローバル人材としての必須スキル「語学力」を強化するためのプログラム

 グローバル人材となるためには、少なくとも英語をコミュニケーションツールとして使いこなせることが必要となってきています。早稲田大学では、1 クラス4 ~ 5 人の少人数で会話力を中心に英語をブラッシュアップすることができる「チュートリアル・イングリッシュ」を実施し、多くの学生が受講しています。また英語中心から多言語化へと、さらなるグローバル化の流れにも対応できるよう、英語のみならず23 カ国語の語学授業も展開しています。

充実した海外留学プログラム

 早稲田大学では、多様な海外留学を実施しており、毎年約1500 人の学生を海外に派遣しています。派遣プログラムのタイプは、次のように、留学の目的、期間の長短、選抜の有無などによりさまざまな選択肢があります。

● 交換留学プログラム

 早大の約250の協定校の正規課程で1学年間専門科目を学ぶ長期留学プログラムです。

● ダブルディグリープログラム

 在学中に海外の名門校に留学し、所定の要件を満たせば、早稲田大学と留学先大学の2つの学位を取得できるプログラムです。現在学部レベルでのダブルディグリープログラムは、北京大学( 中国)・復旦大学( 中国)・国立台湾大学( 台湾)・シンガポール国立大学( シンガポール) と実施しています。

● TSA(Thematic Studies Abroad)プログラム

 本学学生のために開発された「テーマに基づいた学習」を中心にカリキュラムを組み立てるプログラムです。派遣地域は、北米、ヨーロッパ、オセアニア、アジアです。

● ISA(Individualized Studies Abroad)プログラム

 派遣先大学の通常カリキュラムの中で、現地コーディネーターと相談しながら、ある程度自由に科目を履修できるプログラムです。

英語で学位が取得できる「English-based Degree Program」の充実

 これからの大学は、高等教育としての専門知識はもとより、グローバルへの意識を育み、それを支えるスキルを身に付けさせる場であるべきだと早稲田大学では考えています。その考えのもと、本学では外国人学生の受け入れにも注力しています。外国人学生の受け入れに際して日本語能力の要求は高い障壁になるため、早稲田大学では6 学部11 研究科で英語のみで学位の取得可能なプログラムを展開し、外国人学生が出願しやすい環境を提供しています。なお、このプログラムは、海外のインター校や現地校を修了した日本人学生にも門戸を開いています。

〈English-based Degree Program 実施学部・大学院〉

学部:政治経済学部、社会科学部、国際教養学部、基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学部

大学院:政治学研究科、経済学研究科、社会科学研究科、商学研究科ビジネス専攻(早稲田ビジネススクール)、基幹理工学研究科、創造理工学研究科、先進理工学研究科、アジア太平洋研究科、国際情報通信研究科、情報生産システム研究科、国際コミュニケーション研究科(2013 年4 月設置)

 授業以外でも国際化

 授業以外でも学生同士がコミュニケーションを取る機会が数多く設けられていて、イベントやボランティア、留学生との共生寮など、さまざまな場で互いに協力し理解し合える環境があります。これは大きな意味があると考えています。なぜなら国際社会では、競争するために協力しなければならないからです。「何のために競争し協力するのか」「世界に貢献し、平和で豊かにしていこう」という明確な意識を持てるかどうかが重要となってきます。自分の中にこの意識を構築できる学生になってほしい。今の早稲田は、そうした意識を高めながら国際化に向けた取り組みを続けています。

早稲田大学シンガポールオフィス 林高史

※本文は2012年9月25日現在の情報です。

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