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体験記・子育て

特別企画

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

コロナ禍を振り返って
~子どもたちに与えた影響~【前編】
Looking back on the Covid-19 pandemic

2020年、世界中が突如、新型コロナウイルスの感染に見舞われました。社会活動が制限されるとともに、教育現場でも学ぶスタイルの変更を余儀なくされました。シンガポールでは今年4月に感染対策の規制が大幅に緩和され、「ウィズコロナ」「アフターコロナ」の社会として、ようやく以前のような日常生活が戻り始めました。

コロナ禍によって、私たちが受けた影響は大きく、特に幼いお子さまたちに与えた影響ははかりしれません。今回Springでは、コロナ禍を振り返るとともに、さまざまな制約が「幼児期のお子さまに与えた影響」について、幼稚園・幼児教室の先生を中心に、お話を伺いました。

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

サーキットブレーカー中、人が消えたオーチャード

取材協力(50音順・アルファベット順)
● いろは幼稚園
● こぐま会
● このはな幼稚園
● Canadian International School
● Eis International Pre-School
● Kinderland Preschool
● KiZroo Kindergarten
● Stamford American International School
● Superland Montessori Pre-School River Valley校

シンガポールの感染者数と政府による規制推移

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

政府による規制の内容

※シンガポール保健省(MOH)の発表をもとにSpring編集部が作成

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

※1… シンガポール政府による感染拡大防止対策の一つ。政府が定める事業(生活に必要不可欠なサービス)以外は、職場での事業活動停止を義務付け
※2… 感染者の接触追跡を目的としたシンガポール政府提供のアプリ。建物などに出入りする際、監視員による管理のもとでスマホのアプリや専用トークンでチェックイン・アウトを行う。
※3… フェーズ1~3:政府による3段階の規制措置。フェーズ1が最も厳格。
職場、飲食店を含むお店、グループ人数などについて規定があり、以後2022年まで、感染拡大の状況によりフェーズの引き上げ、引き下げが繰り返された。

Springが幼稚園・幼児教室の先生に伺いました

多くの園・教室がオンライン保育を実施
◆規制強化中(通園・登園が制限)には?◆

画用紙や絵の具など保育教材を各家庭に配布
Zoomで保護者と面談を行い、家庭との連携を強化
子どもたちが規則正しい生活を続けられるよう、オンラインは1日に複数回繋げるなどの工夫も

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

◆通園・登校再開後には?◆

ソーシャルディスタンスの徹底
マスク着用や検温の徹底
教室内、教具の消毒・換気の徹底
遮断シートを設置
グループに分けての活動人数を制限
室内でできる運動遊びの実施

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

Q コロナ禍の生活はお子さまの身体面、精神面に どのような影響を及ぼしたでしょうか?

人と接する機会の減少・マスク着用
▶︎ コミュニケーション能力低下への懸念

他人と関わりながら遊ぶ機会が減少し、コミュニケーション能力を鍛える経験が不足
「口の動き」「声」「顔の表情」から相手の考えを汲み取る力が低下

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

外出・行動制限
▶︎ 運動能力・体力の低下、ストレスの増加

外出制限・外遊びの禁止による運動不足
冷房の効いた屋内だけにいるため暑さに弱くなっている可能性も
思い切り体を動かしてストレスを発散する機会の減少

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

集団生活や大勢の人との関わりの制限
▶︎ 社会性・共感力への懸念

閉鎖的な生活により、家族以外の大人と交流する機会の減少
「おもちゃの共有」などができず、「譲り合いの心」などを学べる機会の減少
さまざまな会話や状況に接する機会の減少
家庭以外の世界・新しい環境への適応力の低下

幼稚園・幼児教室の先生より

「幼児教育にも遅れが」
Kinderland International Education Dr. Carol Loy

新型コロナ感染症が拡大しはじめた2020年4月には、世界中で約16億人の子どもたちが学校に通うことができませんでした。
世界的に見ると、本来であれば幼児期に受けるはずだった月齢・成長に合わせた学び(マイルストーン)に、8ヵ月の遅れが生じている※と言われています。

※参照:マッキンゼーカンパニー ”How COVID-19 caused a global learning crisis”

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

複数回にわたり政府からマスクが支給

「五感を通じた体験が不足」
こぐま会代表 久野 泰可先生

年長の授業の際に「海に行ったことある人?」と質問すると、行ったことがない生徒は半数近くに。「海」がどんなものか、図鑑やテレビなどから知識としてはあっても、「波の強さ」「海水のしょっぱさ」など、五感を通じた体験が不足しています。

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

サーキットブレーカーに備え、行列を作る買い物客

タブレットやスマートフォンなどの
画面を見る時間の長時間化も影響

世界保健機関(WHO)は1日1時間以内を推奨。
現在、幼児期の子どもたちの75%で毎日平均1時間以上。

※KK Women’s and Children’s Hospital(KKH)による調査、長時間の注意力や共感力、相手の表情を読み取る力に悪影響を及ぼすおそれも。

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

品切れが相次いだスーパーマーケット

今後も続く取り組みも!

手洗い・うがいの習慣化
感染防止のための自己管理
家族の団欒の時間
両親の働く姿を見る機会
感染した人など辛い状況にいる人への思いやりの心
本を読む習慣
オンラインツールの利用による効率化

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

今までできなかったことに挑戦しよう!

おうちでお手伝いをしたり、コミュニケーションの機会を増やしたりして、生活の中で学べる機会をたくさん作りましょう
なるべく外に出て体を動かしましょう
自然体験を取り入れましょう
お友だちと一緒に遊び、「順番のルール」や「譲り合いの心」を学びましょう

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

<特別企画> コロナ禍を振り返って ~子どもたちに与えた影響~【前編】

普段は人で溢れる人気の観光地も、人影のない珍しい光景に

ここから出発!
お子さま・ご家庭へのメッセージ

お子さまと一緒に、ご一読ください

いろは幼稚園
宇都宮 まお先生
<お子さまへ>
コロナ禍で経験できなかったことや我慢したことがあると思います。これからさまざまな挑戦をし、たくさんの経験ができるよう過ごしていきましょう!そして、引き続き体調に気を付け、手洗いうがいを継続していきましょう!
<保護者の方へ>
規制の中、多くの我慢や苦悩があったことと思います。これからも子どもたちが心身ともに成長できる経験・行事を行っていきますので、一緒に子どもたちの成長を支えていきましょう。

このはな幼稚園
毛利 安孝先生
<お子さまへ>
 感染拡大の初期は陽性になった人をバイ菌扱いするような場面もありましたが、その後はそのようなことはなくなりました。「かわいそうな状況になった人にどう接するか」を学ぶことができたと思います。これからもその気持ちを大切にしてください。
<保護者の方へ>
今後も道徳面からの「子どもへの伝え方」というのを常に気にしながら、お子さまと家庭内でどんどん会話をしてほしいと思います

Eis International Pre-School
城下 佳代先生
<お子さまへ>
ありがとう。素敵な笑顔から、勇気と力をもらいました。自由に体を動かしたいのに、決められたルールや範囲の中でも思い切り楽しんでくれましたね。どんな状況でも君たちは幸せになります。大丈夫です。このコロナを楽しく乗り越えたことが何よりの証拠です。
<保護者の方へ>
どんなことがあっても、子どもたちは必ず幸せを掴むでしょう。彼らはとても素晴らしいです。一緒に幸せな未来に向かって歩んでいきましょう。

Stamford American International School
Mr. Michael Day and Ms. Krista Manton
<お子さまへ>
これからは毎日たくさん笑って、たくさん遊びましょう。お友だちや先生、家族やいろいろな人とつながって、みんなで一緒に生きていることを忘れないでください。
<保護者の方へ>
大切なのは、子どもたちが「子どもらしくいられる」ことです。コロナ禍はネガティブなこともありましたが、同時に「レジリエンス=回復する力」も身についたことでしょう。頼もしい世代となるはずです。ぜひ、子どもたちがしたい遊びをご家族で一緒に楽しんでください。

こぐま会代表
久野 泰可先生
<お子さまへ>
マスクをした生活は、本当につらかったと思います。楽しいことがたくさんできず、大変でしたね。コロナが収まったら、お友だちと思う存分遊んで、おしゃべりもいっぱいしてください。そして、これからも本をたくさん読んでください。
<保護者の方へ>
在宅勤務でお子さまと接する時間が増え、ご両親で子育てをする良い機会となったと思います。今後もコミュニーケーションを増やし、生活の場面で学ぶ機会をたくさん作ってください。

Canadian International School
Dr. Xiomara Cruz and Dr. Colleen Drisner
<お子さまへ>
外に出てたくさん遊んでください。お友だちへの「思いやり」「分け合うこと」を練習してみましょう。Try Everything! 新しいことにどんどん挑戦しましょう。
<保護者の方へ>
コロナ禍は、私たち誰にとっても未知の経験でした。これからは、子どもたちの運動量を意識して増やしたり、読書習慣が身につくようにしてください。子どもたちのサポート方法を一緒に考えていきましょう。

KiZroo Kindergarten
Josephine Ng先生〈Jo先生〉
<お子さまへ>
コロナの間、たくさんのことに協力してくれてありがとう。みんなが元気でいてくれてよかったです。これからはみんなでたくさん遊べるので、楽しみにしていてください。
<保護者の方へ>
この困難な時期にご支援とご協力をいただきあ りがとうございました。一緒に乗り越えることができたことを嬉しく 思います。これからもっと、楽しい時間を過ごしていきましょう。 

Superland Montessori Pre-School River Valley校
Danielle先生
<お子さまへ>
コロナ禍では在宅時間が長く、ダラダラと過ごしてしまうこともあったと思いますが、毎日規則正しい生活を送ることはとても大切です。特にこれからは、事前にその日のやること(スケジュール)を決めて行動するようにすると良いでしょう。
<保護者の方へ>
お子さまが規則正しい生活を送れるようぜひサポートしてください。「教育」となると読み書きや計算能力を重視しがちですが、お子さまの「心身」「社会性」「情緒」「創造性」といった全人格的な発達を促してください。

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