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企業からの声

日本航空株式会社 シンガポール支店支店長 河原畑 敏幸 氏

2014.11.25

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グローバル時代を迎えた今、企業が求める人材、教育とは何でしょうか。企業の担当者に聞きました。

ナショナルフラッグとして不動のブランド力を持っていた日本航空は、海外駐在の日本人にとっても特別の意味を持つ存在であったと思います。会社の再生を経てさまざまなご苦労があったかと思いますが、改めて御社のご紹介をお願いします。

まずはじめに、数多くの皆様にご利用いただいていることに、心より御礼申し上げます。当社は、1951年に「日本航空株式会社」として設立され、53年に日本で唯一の国際線定期航空運送事業を発足させた、日本で最も歴史のある航空会社です。設立当時は日本政府主導による半官半民の体制で運営され、社員はわずか39名だったと聞いています。シンガポール支店は1956年に開設され、初便の就航は58年です。当時は日本からの直行便はなく、香港、バンコク経由での乗り入れでした。

現在はこちらを基地とするシンガポール人客室乗務員(CA)を含め、市内・空港所勤務合わせて180名ほどの所帯です。業務は旅客・貨物営業、予約発券・チェックイン業務や運航オペレーション、機体整備点検といった空港業務全般と多岐にわたっています。

航空業界は華やかなイメージがありますが、実際のところはい かがでしょうか。

パイロットやCAのイメージで華やかな印象をお持ちの方が多いと思いますが、基本は定期航空運送業です。ご搭乗いただく飛行機をいかに安心・安全でかつ定時に飛ばすかが、最大の使命になります。それらの使命を遂行するにあたっては、機内でお出迎えするCA以外にも、お客様のご予約・発券等のリクエストにお応えし、お預かりした荷物や機内食を正確に積み、飛行機の点検整備を完璧に行うなど、人目に触れない部分で多くの業務が毎便行われています。個人的には、多くの人間が関わり合う「大オペレーション会社」だと思っています。

日本企業として、シンガポールでどのように受け止められてい ると感じられますか。

過去にはいろいろありましたが、現在シンガポール人の多くはとても親日派だと感じています。また最近のクールジャパンに象徴されるように、日本をアジアで成功した兄貴、最先端を走っているといった感覚をお持ちの方も多いようです。雇用面では少々異なり、日本企業に未だに色濃く残る終身雇用、年功序列的な考え方に対し、ある種の異質さを感じている方も少なくないと感じます。シンガポールでは転職が盛んで、3年前後でより待遇の良い会社へ転職する傾向があります。シンガポール人は幼児期から教育においても厳しい競争にさらされ、その結果が将来を大きく左右するため、相対的に独立心が強くなるのではないかと思います。長期雇用を前提とし、社内で育てていく日本的な雇用・就労の考え方をどのように当地で根付かせていくのかが、難しい課題だと考えています。

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