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本をじっくり読む習慣をつけさせたい

日本にいる時より親子ですごす時間が多くなっていると感じています。この機会を利用して本をじっくり読む習慣をつけさせたいと思います。どのような取り組みをすればよいでしょうか。

グリムスクールシンガポールより

読書の習慣をつけるためには、はじめのうちは読み聞かせが大切です。幼稚園くらいの子どもはもちろんですが、小学生の低学年までは読み聞かせを行うことをおすすめします。高学年になってきたら、読み聞かせとはいきませんので、この時期は親の読書する姿勢を日常的に見せていくことが大切です。

本を選ぶときは、子どもの好奇心を最優先してください。図書館や書店に連れて行くときも、自分で本を選ばせることが大切です。特に書店では「好きなものを買ってもらえた」という「得した」感を与えることも大切です。親から見ると、眉をひそめたくなるような作品を選ぶかもしれませんが、その子が関心を持った世界を尊重してあげましょう。

子どもが小さいうちは、興味が絞れない場合もあります。そのときは、「少年が探偵として活躍するんだって」「君と同じ2年生の女の子が主人公だよ、面白そうだね」と興味を抱かせるような解説をし、子どもの関心を引き出していくことも大切です。また本選びには男女差もありますから、お父さんとお母さんの両方からのアドバイスも必要です。二人で連携して子どもを本好きに導いてあげてください。

『坊ちゃん』、『銀河鉄道の夜』、『風の又三郎』など教科書でおなじみの作品は、いずれは読んでほしい名作です。でも、「ためになる作品」というのは、子どもは「まじめでつまらないもの」と思いがちです。それらは、子どもが本好きになってから与えればよいので、あせって子どもを本から遠ざけないように、時間をかけて取り組むのが良いでしょう。

◎シンガポール国立図書館より

「読書」は子どもが面白いと感じたことを楽しみながら探求でき、自分から積極的にその世界に働きかけるプロセスを与えてくれます。多くの本を読ませたいと思う気持ちはすべての保護者に共通の願いだと思いますが、どのようにしたら読書の習慣がつくのでしょうか。

読書にはまだ早い年齢のお子さんはまず手を使った遊びなどで語彙を増やしましょう。絵本や指人形は、お話のイメージを描き想像力を養うことに役立ちます。

子どもが小さいうちは、本を読んであげる時間を作ったり、夜寝る前の読み聞かせを欠かさず行うことをお勧めします。表情豊かに読んであげると、親子の絆が深まるだけでなく、子どもは言葉を作る一つひとつの音の認識を向上させることができます。ドクター・スースのキャット・イン・ザ・ハット」(Dr.Seuss’ s Cat in the Hat)や「おさるのジョージ」(Curious George)シリーズは声を出してリズムや音を楽しむことに優れた本です。朗読音声つきのオーディオブックや一緒に歌えるDVD、当館のQuest(借りた本の数に応じてトレーディングカードを集め、そのカードを使ったゲーム付のファンタジー物語)などは、読書とともに図書館へ通う良いきっかけとなるでしょう。

10代のお子さんに読書を促すには、電子書籍もひとつの方法かもしれません。図書館のeResourcesでは、「トワイライト」(Twilight)や「ハリーポッター」(Harry Potter)シリーズといった数多くの人気の本を無料でダウンロードできます。本を読んだ後にその映画を見るのも良いでしょう。「アベンジャーズ」(The Avengers)、クリストファー・パオリーニのファンタジー小説「エラゴン」(Eragon)シリーズも選択肢に入るかもしれません。

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