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【幼児編】音楽の素地を養うために日頃できることを教えて下さい

2012.06.11

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楽器のお稽古に興味がありますが、どの楽器をさせたらよいのかわかりません。音楽の素地を養うために日頃できることを教えて下さい。

◎仲井もと子バイオリンクラスより

「楽器を弾く」という動作は、頭と体をバランス良く使う高度な運動です。右脳・左脳を同時に使い、また指を使う事でワーキングメモリーも高くなると言われています。お子様が三輪車に乗れるくらい体の動きがしっかりしてきたら、そろそろ楽器を持ってみましょうとお薦めしています。

それまでは、良い演奏やきれいなメロディーをたくさん聞かせてあげましょう。大人が難しいと思うような曲も、案外子供たちは楽しむことができます。水の流れる音が高く澄んで冷たい、恐竜の歩く音が重く大きいなど、音をイメージできる感覚を養っておくといいと思います。

お薦めの音楽は、ディズニーのファンタジアやプロコフィエフのピーターと狼(お話付き)、動物の謝肉祭などです。お子様が気に入った曲があれば、たとえ大人が飽きてしまっても、何度も繰り返して聞かせる事が肝心です。

楽器はバイオリンやピアノを選ぶ方が多いですが、例えばバイオリンは団体競技、ピアノは個人競技です。習い始めはどちらも1人で練習しますが、バイオリンは上手になるとカルテットやオーケストラなど、他の楽器を奏でるお友達と共に合奏をする機会が増えてきます。

小さい頃の習いごとに、嫌な思い出しか残っていない親御さんが多いのには驚きます。楽器にコンプレックスがある方も少なくありません。本当は楽器を習うことで、人生の楽しみの引き出しを1つ増やす事ができるはずです。

音感・リズム感は誰でも身につけることができます。それは、英語圏に住んでいるといつの間にか英語が話せるようになるプロセスと同様です。 誉めながら根気よく待ってあげましょう。とにかく楽しく自信を持って、のんびりと細く長く続けることが、大事だと思います。

◎ Our Music Studioより

カナダのMcMaster大学による、4~6歳の子供達を対象にした調査では、音楽関連のお稽古をしていた子供達は、していない子供達に比べ、記憶力、読解力、算数力のいずれにおいても優れていたことがわかりました。音楽のお稽古が脳の発達パターンによい影響をもたらしているのです。

ドイツのOrffアプローチ、ハンガリーのKodalyメソッドなど、音楽教授法は各国にありますが、共通項としては、 幼児期は音楽の楽しさに焦点をあてたレッスンが重要であるという点です。 世界のどの国にもどの文化にも子守唄は存在します。それは驚くべきことでしょうか?それとも当たり前のことでしょうか?お母さんが赤ちゃんに歌ってあげる子守唄、これは最高の音楽レッスンなのです。赤ちゃんの時期が終わってしまっても、幼児にはお母さんやお父さん、身近な大人たちが歌う音楽を聴かせてあげることが引き続き重要です。上手に歌えないと心配する親御さんがいるかもしれませんが、気にしないで下さい。何よりも、音楽を味わう感覚を身につけること、音楽とともに楽しい思い出を作ることを目標にして下さい。次に、子供が自然に音楽を楽しむために導入するのは、体を優しくたたいてリズムをとること、曲の内容を想像して体を動かすこと、そして音階のない打楽器でリズムの楽しさを知ることです。そうやって音楽の楽しいベースを十分に作ってから、6~7歳位から音階を奏でる楽器に入っていくことがいいと思います。

音楽との出会いは、一生の財産です。音楽のお稽古には競争を促すような雰囲気を持ち込まないで、あせらず親子で楽しい時間を味わって下さい。

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