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お勧めの一冊 | 高沢 祐治 校長先生 | 銀の匙

岩波文庫/角川文庫

病弱な主人公がたくましく成長する姿を描く作品。200ページ足らずの文庫本ですが、もとは新聞の連載小説です。夏目漱石の推薦で、『行人』後の連載となりました。ですから、前後編合わせて全75編に分かれており、ちょっとした合間にも読み進めることができます。

大正初期の作品で時代背景は明治期なので馴染みのない遊びなども登場しますが、少年時代の人間関係や心理状態、またそれらの変化は古今東西変わらぬものだと改めて感じさせてくれます。

また、情景がこと細かに描かれているのでその部分に注目していくのも良いでしょう。意味の分からない言葉や道具が出てきた時には辞書等でどんどん調べてみましょう。

まずは1回ざっと読んで話の流れをつかむ、そして2回目にじっくり丁寧に読んでいくのがおすすめです。

良い本とは何回も読む価値のあるものと言われますが、まさに2度読んで楽しめる作品です。

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