特集 Kids Health ~大人の健康維持~ 日系及び日本語で相談できる病院・クリニック・歯科をご紹介 シンガポールのクリニックマップ・リスト
新年度が始まり、新たにシンガポールへいらした方も多いことでしょう。 海外での生活は想像以上に心身への負担が大きく、健康維持と病気の予防は大切です。 ご家族皆さまが健やかに過ごせますよう、シンガポールの日系及び日本語で相談できる病院・クリニック・歯科をご紹介します。本特集が皆さまのお役にたちましたら幸いです。
※紙面と同じ一覧がPDFでご覧いただけます。
※2023年4月現在の情報をもとにしたリスト及びイメージ地図です。
※詳細は直接各医療機関にお問い合わせください。
※本誌掲載の記事・写真・データを無断で掲載及び複写することは法律で禁じられています。 個人以外のご使用についてはお問い合わせ下さい。
過去のKids Health はこちらからどうぞ
https://www.spring-js.com/expert/5916/
Kids Health ~大人の健康維持~
慣れない海外生活では、健康と病気の予防に不安を抱える方 もいらっしゃることでしょう。
Spring では、日系及び日本語で相談できる病院・クリニック・ 歯科の先生方にご協力いただき、当地での健康維持に役立つア ドバイスをいただきました。 ご紹介します。
スポーツによる痛み
体質改善や健康のために始めたはずのスポーツが原因で、
身体に痛みを感じるようになったことはありませんか?
痛みを感じたときの注意点を伺いました。
MD International Medical Centre 藤原 崇紀氏
Q 運動により身体に痛みを感じたときの対処法は?
A 治りが遅くなり、 新しい部位を痛めることにつながります。ためらわずに早めに受診しましょう。
新しいスポーツに挑戦したいと思う一方で、 痛みが増し 「休まなければならなくなった」 「心から楽しめなくなった」 など、悩む方も 少なくありません。 ゴルフ、テニス、 ジムでのエクササイズなど身体に痛みを感じるようになった場合は、早期治療が一番です。
Q 痛みの原因は?
A 無理な姿勢や同じ動作の繰り返しが原因になることも。
ゴルフとテニスで多いのは、 肘の痛みです。 ゴルフでは、 無理なスイングをしすぎるとゴルフ肘になります。 肘の内側にある内側 上顆に過度な負担がかかり、 炎症を起こすため痛みが生じます。 症状としては、 手首を曲げたりひねったりする動作のときに、肘や 前腕の内側に痛みを感じるのが特徴です。 テニスでは「ラケットを振る」 という同じ動作を何度も繰り返し行うため、 肘の外側に炎症を起こします。 物をつかんで持ち上げる 動作やタオルをしぼる動作をすると、 肘の外側から前腕にかけて痛みを感じます。 ジムのエクササイズで多いのは、 背中や下半身のトレーニングからくる首と腰の痛みです。 特に女性の方に多いのが、 背中の筋肉 を正しく使えていないことから生じる首の痛みです。 背中の筋肉ではなく首を支える僧帽筋 (そうぼうきん) を過度に使うことによって 僧帽筋の付着部に炎症が起こり、首の付け根の痛みや頭痛、重度の肩凝りなどの症状が生じます。 下半身のトレーニングで多いの が、 スクワットやデットリフトから生じる腰の痛みです。 デットリフトの際、 腹筋に力が入っていないと背骨(腰椎)を支えている腰の筋 肉を過剰に使うことになります。 その結果、 筋肉が硬くなって血行不良になると痛みが発生し、腰に痛みを感じてギックリ腰を招くこ とがあります。
Q どのような治療方法がありますか?
A 電磁波治療や高出力レーザー治療が有効です。
痛みを感じているにも関わらず我慢をしながら運動を続けていると治りが遅くなるだけではなく、 慢性的な痛みや、 さらには痛み をかばおうとして新しい部位を痛めることにつながります。 これらの痛みには、 電磁波治療や高出力レーザー治療が有効です。 筋肉や関節の炎症の改善に非常に効果があります。 痛みの頻 度によりますが、 急性の痛みでしたら数回治療すれば痛みを感じなくなる場合が多いです。
大人の歯科矯正
綺麗な歯並びは見た目だけでなく、健康にも影響を与えます。 より健やかな生活を送るために歯科矯正を 検討される方もいらっしゃることでしょう。 大人の歯科矯正について歯科医の先生にお聞きしました。
日本デンタルセンター 秋山逸馬先生
Q 歯科矯正は若い人が多く行っていますが、大人でも治療できますか?
A 歯を支える骨や歯肉が健康であれば40代以上も可能。
歯科矯正治療はお子さまや若い世代の人だけの治療と思われがちですが、 大人の矯正治療も 「綺麗な歯並び」 「良い噛み合わせ」 「口元の改善」を目的に行われます。 矯正治療は口腔機能 (咬む・飲み込む・話す・呼吸するなど) の改善を図ることで、 健康的で第一 印象を良くする効果が期待されます。 矯正治療とは 「動かしたい方向の骨を溶かし (吸収し) て、 動いた所の骨を再生する」 ということ を顎の骨全体で行う治療です。 例えば40歳以上の方が骨折をしても治癒が可能なように、歯を支える骨や歯肉が健康であれば大人 でも歯科矯正治療は可能です。
Q 大人と若い人の歯科矯正の違いは?
A ご自身の意識が高いため、治療成績が良い傾向にあります。
お子さまと大人の矯正治療を比べると、 お子さまの場合は、 本人よりも親御さんの希望が優先されることが多いようです。 お子さ まご自身の治療に対するモチベーションが低いため、口腔衛星状態が低下して治療の進捗状態や結果が思わしくない場合がありま す。 一方、 成人の場合はご自身の治療に対するモチベーションが高く、 治療中の歯磨きや装置の扱いに注意を払うため、効果的に治 療が進むことが多いようです。
Q 大人が矯正治療を行うときに注意することはありますか?
A 歯科医とよく相談しましょう。
大人が歯科矯正を行う際には、以下6つのことを良く理解しておくことが重要です。
① 抜歯をするケースが多くなります。
顎の成長が期待できないため健康な歯を抜くことが多く、 抵抗を感じる 方が多いようです。
② 顎関節症に注意が必要です。
●歯並びを変えることで顎の運動に変化が生じます。
●事前の診断には十分に注意を払うことが重要です。
③虫歯や歯周病のリスクが高まります。
重度の歯周病で歯を支える骨が無い場合、 矯正治療をすると歯周病が悪 化することがあります。 また、 治療器具を常時歯に装着していることで口 腔衛生状態が悪化し虫歯になるケースもあります。
④ 治療済みの歯が多いと計画通りに歯が動きません。
⑤ 治療中に痛みを感じる場合があります。
歯に力を加えるため痛みや不快感を覚える方が多く、 痛み に弱い方は長期のストレスになる場合があります。
⑥ 治療期間が長期化する場合もあります。
骨吸収・再生に要する時間は年齢とともに増加するので、 お 子さまの矯正治療よりも時間を要します。 また、 あまりに拙 速な治療をすることで歯根自体が短くなり結果的に歯の動 揺を招くことがあります。
※2023年4月25日現在の情報です。最新情報は各機関に直接ご確認ください。