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コラム

「人類の大発見!頭足人出現」高橋 万弥さん / スタジオ ミュウ シンガポール主宰

2012.04.25

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~アートとの出会い~

シンガポールで16年、日本での絵画教室指導年数も合わせると25年の指導経験をもつ高橋さんが、子どもとアートの関わりを考えます。

『絵を描くのが嫌い』

そんな言葉を聞くことがあります。子どもにとって本来絵を描くことはとても楽しいはずなのに、大人の関わり方が苦手意識を植え付けているのかもしれません。大人の感覚で『上手に描けたね』と褒めるのではなく、描いているときにその子が何を感じていたのかを考えて、その気持を共有してあげることが大切です。よく解らない絵でも『おもしろいね、これはなぁに』と声をかけると、子どもは色々なイメージや感じたことを話してくれます。子どもの絵に興味を持ち、絵を通じて会話をすることは素敵なアート・コミニケーションのひとつです。

人類の大発見!頭足人出現

成長にはもちろん個人差がありますが、なぐり描きをしていた子どもが線に始まりと終わりがある事を発見して突然「◯」を描くようになります。自分の手の動きを抑制することで一つの物事が完成する喜びを体験するのです。そして「◯」の中に点や線が加わり、頭足人(とうそくじん)が登場します。この時期の子どもは知っているものを描くことで知識を確認し蓄えていきます。絵を描いているときの子どもの言葉に耳を傾けて、お話をしたり本を読んだりすることは言語発達にも大きく貢献します。

頭足人の出現は大切な時期。民族や文化を超えた世界共通の過程です。

自己認識の始まり

成長とともに、地面や空のような「基底線」が徐々に表れてきて、自分や家族、身の回りにあるものをどんどん描いていきます。『うちの子はいつも同じ色で同じものばかり描いて』という声を聞きますが、十分な紙と道具を用意してたくさん描かせてあげましょう。それが、今興味のある事柄を認識する大切なプロセスだからです。反面、思うような絵が描けないという壁に突き当たることもありますが、子どもの興味の対象をよく理解して楽しみながら絵を描かせることが大切です。強要すると絵を描くことが嫌いになる傾向がありますので、粘土など色々な素材を組み合わせることもお勧めします。成長の各過程でその時々にしか描けない素敵な絵がありますから、ぜひお子さんの作品を自宅の壁に飾ってみてはいかがでしょうか。

※本文は2012年4月25日現在の情報です。

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