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何でもQuestion & Suggestion 〜読者の質問に答えます〜

<Special>「うちの子、大丈夫かしら?」~お子さんの発達や行動について心配になったら~

2018.04.25

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この時期、新たな環境で生活を始められる方もいらっしゃることでしょう。特に、初めて海外に赴任されるご家族や、新しい園や学校に通い始めたお子さんにとっては、さまざまな不安がつきものです。

お子さんの成長は一人ひとり異なるものですが、海外では相談できる機関の情報も不足しがちなため、戸惑う方が多いと聞きます。Springではそのような方のお役に立てればと、今回、日本人学校のスクールカウンセラーを務め、当地の日本人親子のさまざまな相談に対応している坂牧円春先生と土屋左弥子先生にお話を伺いました。

皆さまの心が晴れやかになり、親子で安心して新生活を送れますよう応援しています。

あれ?
ちょっと気になる我が子の「こんなこと」

*学校や園に行きたがらない
*仲の良いお友だちができない
*思ったことをすぐに口に出してしまう
*人の前だとドキドキして何も考えられなくなる
*相手の目を見て話せない
*じっと座っていられない
*すぐに物をなくす
*一つのことを考えたら他のことは忘れてしまう
*忘れ物が多い
*文字を書くとマス目からはみ出てしまう
*教科書の文字が動いてるように見えてしまう
*黒板の字を皆と同じペースで写せない
*臭いや味、光に敏感
*学校のチャイムなどの音が苦手
*爪を噛んだり髪の毛を抜いたりする
*力のコントロールがうまくできない
*お友だちとトラブルになりやすい
*お友だちをすぐたたく、噛んでしまう

何でもQuestion & Suggestion <Special>  「うちの子、大丈夫かしら?」~お子さんの発達や行動について心配になったら~

「ここが知りたい!」にお答えします

◎日本人会クリニック臨床心理士/日本人学校小学部チャンギ校スクールカウンセラー
坂牧 円春 先生

お子さんへの関わり方が分からなくなった時は、お子さんの視点に立ち、この子なら「どんな風に感じるだろう?」「どんな風に見えるのだろう?」と想像してみると良いと思います。

<Special>「うちの子、大丈夫かしら?」~お子さんの発達や行動について心配になったら~

◎日本人学校小学部クレメンティ校スクールカウンセラー/作業療法士
土屋 左弥子 先生

皆それぞれに凸凹はあるものです。強みを伸ばして苦手をカバーしたり、環境を変えたりすることで笑顔が増えるなら、とっても素敵なことだと思いませんか?
一人で抱え込まずに思い切って相談したら、「あら!」と思うような意外な解決方法が見つかるかもしれません。

<Special>「うちの子、大丈夫かしら?」~お子さんの発達や行動について心配になったら~

 

どんな子にも得意不得意があり、考え方や行動の「くせ」などその子の特性があります。海外ではお母さん自身も初めての土地への引っ越しで適応に苦労される場合もあるでしょう。仕事をやめたりお友だちや趣味の活動も減ることから、子どもに関心が集中しがちで、心配も大きくなる傾向があるようです。そんな時は、一人で抱え込まずにぜひ気軽にご相談ください。

当地で一人ひとりのお子さんの「その子らしい成長」を応援しているカウンセラーやセラピスト、医師、インクルーシブ※な学校や園、学習塾などのネットワークづくりを進めることで、安心して海外生活を送れる総合的・有機的な支援環境をつくっていきたいと考えています。

※インクルーシブ教育 : 障害や特別なニーズの有無にかかわりなく、適切な配慮を受けながら一緒に学べる環境を整えていること。

Q どのような機関で子どもの発達や子育てに関する相談ができますか?

A 日本人学校生であれば、まずは学校の先生や私たちスクールカウンセラーに気軽に相談してみてください。インター校のお子さんであれば、いくつかの日系の医療機関で子どもの発達相談やカウンセリングなどに熱心に取り組んでいる先生もいるので、気軽に相談してみることをおすすめします。

Q 入学前の子どもの相談は?

A 幼稚園の年齢であれば園の先生に相談したり、また先生のアドバイスで医療機関に相談に来る方も多いです。日本であれば「○歳児健診」「就学前健診」などの公的な健診で相談できることが、当地では抜けてしまうことがあります。入園前のお子さんもぜひ健診や予防接種のついでに医療機関で相談してみてください。

Q 医療機関では、どのような診察をするのですか?

A まずは親御さんからお話を詳しく伺い、お子さんともお会いした上で、必要であれば発達検査や知能検査などを行いますが、すぐに診断名をつけることが目的ではありません。どういう部分を苦手とし、また、得意としているのか、どんなクセがあるのか、お子さんの特性をしっかり把握して理解するためです。その後、そのお子さんが居心地良くスムーズに生活し学べるように、必要な環境の整え方や療育やセラピー、トレーニングについて一緒に考え、必要に応じて学校や園との連携についても考えていきます。

Q 母親のサポートネットワークはありますか?

A シンガポールでは長年活動しているお母さんたちのサポートサークル「ぽこあぽこの会」があります。(右記参照)10年以上前に幼稚園児を持つお母さま方がスタートさせたもので、当地で不安を抱えるお母さまのニーズに応える情報を豊富にお持ちですので、ぜひ気軽に相談してみてください。

Q 園や学校選びが不安です。

A 日本人学校小学部チャンギ校には特別支援教室があります。入学・編入学の受け入れについては説明会や面談を経ることになっていますので、詳細は学校のウェブサイトを確認した上で、質問があればメールで問い合わせもできます。幼稚園については、日系園の中にもさまざまなニーズのお子さんを受け入れている園もあります。経験が豊富で非常に理解のある先生方もいらっしゃるので、まずはご相談してみてください。

「相談して良かった!」 これまでの相談例

ケース1
幼稚園児
「じっと座ってご飯が食べられないのですが…」

ご飯以外のものに注意が移り立ち歩いてしまっていたので、先生と話し合って部屋の内装をシンプルにし、座る位置も変えた結果、落ち着いて食べられるようになりました。

ケース2
小学生低学年
「すぐにお友だちを叩いてしまいます」

本人はお友だちに振り向いて欲しくて触っただけのつもりが、力の調節が難しかったことが判明。言葉のレパートリーが少ないため、叩くことで友だちや大人に注目してもらえると思うようになっていました。力の調節ができるような遊びを取り入れたり、「お友だちの目を見てから話しかける」などのルールをこまめに伝えるようにした結果、叩かなくなりました。

ケース3
インター校小学生
「学年が上がるにつれて急にイライラ・頭痛が強くなり、親子で喧嘩をすることも多くなりました」

数回のカウンセリングを経て知能検査を行ったところ、「曖昧な状況を目で見て理解することが苦手」ということがわかり、お母さまが具体的に言葉で説明したり、見通しを持たせてあげることで落ち着きました。

「気軽に相談!」おすすめ相談先

●「ぽこあぽこの会」♪

シンガポールに暮らす、障がいを持ったお子さん・発達に不安のあるお子さんを子育て中のお母さまのためのサポートサークル。医学的な診断名がなくても発達に不安を感じたらご参加いただけます。
「みんなで情報や気持ちを共有しながら、シンガポールでの子育てを楽しみましょう!現在、30名ほどのメンバーでわいわい活動しています。会の活動に興味のある方は、お気軽にご連絡ください。」
連絡先:pocoapoco88sin@yahoo.co.jp

<活動概要>
定例会: 月に一回集まり、情報交換や悩みの相談をしています。
勉強会や相談会 : アドバイザーの土屋先生をお招きして不定期で開催。
サークル活動: サッカーやリトミックなど、のびのび楽しくできる活動を毎月開催。

●KiZroo&MaMaroo

シンガポールの ふれあい・まなび・こそだて サポートセンター
発達に関する相談なども行っています。
phone: +65-6736-1636(受付時間 9:30~15:00)
web: http://www.kizroo.com/

●発達相談などに積極的に取り組む日本人向け医療機関

◎ 日本人会クリニック
(プライマリ・ケア医、日本人臨床心理士、言語聴覚士)
phone: +65-6467-0070
web: http://www.japanese-clinic.com.sg/

◎ ラッフルズ ジャパニーズクリニック
(小児科専門医、日本人心理士)
phone: +65-6311-1190
web: https://www.rafflesj-clinic.com/

◎ ヘルスウェイジャパニーズメディカルセンター(総合診療医)
phone: +65-6733-9785
mail: japanese@healthwaymedical.com
web: http://www.healthwaymedical.com/japanese/

過去の「何でもQuestions & Suggestions」はこちらに掲載中です。ぜひご活用ください。
https://spring-js.com/expert/expert01/question-suggestion/

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