海外生・帰国生へのヒント
東京女学館中学校 3年 遠藤 七海さん「私の土台を創った2年間」

母と共にシンガポールへ

私は母の仕事の関係で、小学校2年の途中でシンガポールへ移りました。父と共に日本にいる選択もありましたが、シンガポールの学校で学んでみたい気持ちが強く、海外での生活にも興味があったため、迷うことなくシンガポールに住むことを決めました。当初は新しい環境で頑張ろうと張り切っていましたが、いざ現地に赴くと今までとかけ離れた生活に戸惑うばかりの日々でした。

現地での学校は、英語補習クラスが充実しているOverseas Family School(OFS)に決めました。最初は、英語初学者のクラスに入りましたが、3ヵ月で次のステップに進級することができました。全く英語ができず劣等感を感じることもありましたが、一日も早く一般学級(メインストリームクラス)へ進級したい一心で一生懸命勉強し、1年後には実現することができました。帰宅後もフィリピン人のメイドさんと英語で会話をするなど、地道な努力を続けるようにもしました。

東京女学館中学校 3年 遠藤 七海さん「私の土台を創った2年間」
シンガポール マーライオン前

 

充実したシンガポールでの生活

OFSでは、学習面で頑張った生徒を表彰するPrincipal’s Awardという賞がありました。私は宿題やテスト、レポート、発表などに努力したことで、2年間で4回表彰していただきました。

学校生活で思い出に残っている行事は、各国の文化をお祝いするUnited Nations Dayです。在校生の保護者が母国の名物料理をふるまったり、各国の舞踏や演奏を披露したりする一大イベントで、私は浴衣姿で参加しました。いろいろな国の文化や伝統に触れることができた貴重な経験を、今でもよく覚えています。

東京女学館中学校 3年 遠藤 七海さん「私の土台を創った2年間」
インター校で

 

学校以外では、日系の学習塾に通っていました。宿題も多く大変でしたが、成績優秀者が小冊子に記載されるテストを目標に頑張っていました。また、塾で日本人の友人に会えることも楽しみの一つでした。

「国際学級」がある日本の学校へ

2年間のシンガポール生活を終えて、もともと通っていた日本の小学校へ戻りました。中学受験を意識し始めた頃、英語をより強化し将来は海外の大学進学も視野に入れたいと考え、「国際学級」がある東京女学館に魅力を感じました。

「国際学級」では、海外生と英語や外国に関心が高い国内生が6年間同じクラスで学びます。独自のイベントやプログラムがあるため異文化交流や各国の留学生との交流を持つことができるのです。同級生のスピーチ力・プレゼンテーション能力が非常に高く、私自身も刺激を受け意欲的に取り組んでいます。信頼できる同級生と互いに高め合うことができるため、日々の学校生活がとても充実しています。

現在は、英語力をいかに維持・向上させていくかが課題ですが、海外ドラマや映画などを観て実践的な英語に触れるようにしたり、たくさんの文章を書くことでブラッシュアップするように努めています。将来の夢は地球環境を守る仕事に就きたいと思っています。国連やNGOなど、国という枠組みに縛られず地球規模でアクションできる仕事を考えています。

東京女学館中学校 3年 遠藤 七海さん「私の土台を創った2年間」
東京女学館にて

 

海外で生活している皆さんへ

シンガポールでの生活は、私に大切なことを教えてくれました。国による価値観や生活様式の違い、そして民族や宗教による家族観の違いなどです。互いを認め尊重する寛容さを身をもって知り、帰国後も、価値観の違う人を容易に受け入れることができるようになったとも感じています。皆さんも貴重な海外生活を通じて、ぜひ迷わず臆せずに未知のことに好奇心を持って挑戦してみてください。

お母さまより

海外での経験を通して娘の視野が広がり、感性も豊かになったと感じます。現在は毎日楽しそうに学校へ通い、充実した日々を過ごしているようです。東京女学館は、学習面の手厚いサポートがあり、大学受験へ向けても安心できる学校だと思います。

※東京女学館中学校・高等学校に関する情報はこちら
https://spring-js.com/japan/12403/

『海外生の今』バックナンバー
https://spring-js.com/global/global02/kaigaisei/

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