グローバル教育
英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~(2020)

日本企業の海外進出の増加に伴い、海外に住む日本人の総数はおよそ139万人(2018年10月時点)に増え、統計を開始した1968年以降最多となりました。こうした中、多くのご家庭では海外生活の中でお子さんが培った語学力、特に英語力を帰国後も維持・向上するための英語教育に関心を寄せています。急速に進むグローバル社会を見据えて、「帰国後も更に高みを目指してアカデミックな英語力を強化したい」と望むお子さまも増えています。

今回Springでは「英語を本気で武器にする」ために、日本の中学・高校がどのように取り組んでいるのかを伺いました。Spring誌面でご紹介している「海外生の受け入れに積極的な学校」74校に「英語での取り組み」についてアンケート調査を行い、回答を得た44校からの情報発信をもとに「日本の学校の取り組み編」として、進化する日本の教育現場での英語学習についてご紹介します。

---前号の特集はこちら---

「社会で通用する英語力とは」https://spring-js.com/global/10179/「幼児・学童期に育む英語力」https://spring-js.com/global/10946/「小学校で育む英語力 日本人学校の取り組み」https://spring-js.com/global/12155/「中学校で育む英語力 日本人学校の取り組み」https://spring-js.com/global/12496/「インターナショナルスクールのESL/EAL」https://spring-js.com/global/13290/

英語を本気で武器にする! ~社会で通用する英語力とは~

今回のアンケートでは各校の取り組みについて、主に以下の点について伺いました。

? 習熟度別・帰国生対象の取り出し授業について(英語のレベル・内容)
? 英語授業の特徴
? 帰国生(日本人学校生・インターナショナルスクール生・現地校生)へのアドバイス

回答をいただいた学校の多くでは、非常に高いレベルで英語の授業を展開していることがわかりました。「海外で培った経験や語学力」をさらに伸ばしていくために、各学校がさまざまな工夫や取り組みをしています。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

アンケート結果 ...

Q. 習熟度別または帰国生を対象にした取り出し授業を行なっていますか?

A. 回答した44校のうち95%が、「習熟度別」などの「取り出し授業」を実施

習熟度別または帰国生対象
取り出し授業を実施している学校の割合

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

アンケート結果 ...

Q. 取り出し授業・習熟度別クラスの入級の基準は?

A. 最上位クラスの入級基準は「学校独自の基準」が多く、英検では2級レベルが最多。

取り出し授業・習熟度別授業などの入級基準はグラフの通り、実用英語技能検定(以下、英検)では2級が最多ですが、英語の最上位クラスでは準1級・1級レベルの生徒を対象に授業をしている学校も少なくありません。また、多くの学校が「学校独自の成績・基準」と回答しているのは、生徒の状況やレベルによって柔軟に対応していることの表れです。例えば、①入試の段階で「海外生(帰国生)入試」で受験した生徒がそのまま入級する場合 ②海外生(帰国生)である・ないに関わらず「英語力が高い」と判断された生徒が入級する場合 ③定期テストや選抜試験の結果で入級できる場合 などが挙げられました。

「帰国生対象の取り出し授業」および「習熟度別授業の最上位クラス」に入級するための基準

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

シンガポールを例にすると、在留日本人のお子さまは日本人学校、インターナショナルスクール、現地校のいずれかに通っています。当地の日本人学校(小学部2校、中学部1校)の生徒数は約2,300名、インターナショナルスクール(主な32校、幼稚園から高校までを含む※)の日本人生徒は約1,800名です(2020年3月現在 Spring調べ)。各種の学校がそれぞれ特徴ある英語教育を行なっており、児童・生徒の英語の習得状況もさまざまです。そこで今回アンケートを実施した各校に、海外生・帰国生に向けて「英語を武器にする」ためのアドバイスを伺いました。

※主なインターナショナルスクール32校の「日本人生徒数」を調査したところ、幼稚園・小学校・中学校・高校の総数のみの回答で、内訳は非公開でした。

アンケート結果 ...

Q. 帰国後は、どのように英語学習を進めれば良い?

A. 日本人学校生は「異文化体験」と「学習意欲」があり伸びしろが大きいので、自信を持って取り組もう。インターナショナルスクール生・現地校生は現状に甘んじず、自分の苦手箇所を把握しながらアカデミックな英語を鍛えよう。

一般に、日本人学校出身者や非英語圏からの帰国生でも海外在住時に英語に接する機会が多く、意欲も高いため、入学時の英語レベルは一般国内生と比較すると高い傾向にあるようです。「リスニング力やその後の伸び率も高い」と回答された学校が多い一方で、「あくまで個人差があり、学年が上がるごとに伸びが鈍化する場合もある」という回答もありました。

インターナショナルスクールはもちろんのこと、日本人学校や非英語圏からの帰国生も「真摯に学ぶ姿勢」や「海外での経験を生かした積極性」、「語学に関心を持つ姿勢」や「日本ではできない貴重な経験を積んでいる点」そのものが、英語だけでなく全ての分野の学びに生かされているようです。

日本人学校生へのアドバイス

謙虚に学ぶ姿勢が強くよく努力するので、最終的に遜色ないレベルになる。焦らず地道に取り組もう。
異文化体験こそが、大きな財産。海外でコミュニケーションをとった「積極性」が強みになり、外国語以外の教科や課外活動においても伸びしろが大きいことを自覚しよう。
語学に関心・意欲を持つことが何よりも大事。興味がある生徒は、出身校や英語圏に関わらず「取り組み」次第で変わってくる。帰国生として自信を持って。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

インターナショナルスクール・現地校生へのアドバイス

国際的なビジネスや研究の分野で通用する「アカデミックな英語力」については、まだまだ学ぶ必要があることを自覚しよう。
正しい文法や、洗練された表現を謙虚に学んでいけるかどうかで伸び方が決まる。
学習内容の違いから生じる知識の差は、必ず克服できる。焦らずに、着実に取り組んで。日本語力もおろそかにせず、諦めずに磨こう。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

専門家の声

保護者サポートのもと英語学習の継続を

海外子女教育振興財団外国語保持教室アドバイザー
大妻女子大学・同大学院教授、早稲田大学講師
言語学博士 服部 孝彦 先生

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

脳は「その時に必要な言語」を習得するようにできています。英語圏にいれば「英語を習得しよう」と働き、日本に戻ると「日本語力をつけよう」と働きます。従って帰国後に起こる「外国語の忘却」は自然現象なのです。ですので、英語力保持のためには、帰国前から「日本で英語学習を継続できる体制」を整えることをおすすめします。

また、外国語の忘却は「語彙」「不規則変化などの活用」「語順」「発音」の順に進むこと、能動的なスキル(Speaking、Writing)の方が失われやすく、受動的なスキル(Listening、Reading)の方が保持されやすいことが分かっています。帰国後、英語を忘れてきたと感じた際は、保護者の方にはぜひ「これができなくなった」ではなく「まだこれだけできて、すごいね」と声をかけるなど、お子さんが自信を失わないよう精神的なサポートもお願いしたいと思います。そして海外生の皆さんには、ぜひ現地にいる間により高度な英語力を身につけ、帰国後は毎日少しずつでも英語力の保持に努めていただきたいと思います。

アンケート結果 ...

Q. 帰国生の英語力を伸ばすために、学校Q ではどのような授業・取り組みがされている?

A. 各校の授業の特色では、「コミュニケーションツールとしての英語」「オールイングリッシュ」「ICTの活用」「アカデミックレベルの英語」「CLIL」※などのキーワードが見られます。

一般に、日本人学校出身者や非英語圏からの帰国生でも海外在住時に英語に接する機会が多く、意欲も高いため、入学時の英語レベルは一般国内生と比較すると高い傾向にあるようです。「リスニング力やその後の伸び率も高い」と回答された学校が多い一方で、「あくまで個人差があり、学年が上がるごとに伸びが鈍化する場合もある」という回答もありました。

キーワード

コミュニケーションツールとしての英語
「読む」「書く」「聞く」「話す」の英語4技能をバランス良く学ぶ過程で、特に実社会で役立つ「通じる英語」の習得を目指す。オンライン英会話などを活用する学校もある一方、多くの学校でプレゼンテーションの機会を早い段階から意識的に設け、英語での「アウトプット」を訓練している。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

オールイングリッシュ
ネイティブスピーカーなどによる授業で「英語で英語を学ぶ」「英語に浸る(イマージョン)」取り組みにより、自然な対話の中から新しい語彙・表現などに馴れ親しむ。短期留学などのプログラムを導入したり、インターナショナルスクールや英語圏の学年相当と同じ教材を使う学校もある。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

ICTの活用
電子黒板やタブレット端末などICTを活用し、授業の活性化や生徒間・先生と生徒間での双方向の学習を進めている。英語圏以外からの帰国生も増加しているため、各生徒の英語力に対応し意欲や関心を高めることを目指す。ビデオやオンラインと連動した教材を導入する学校もある。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

CLIL
CLILはContent and Language I ntegrated Learningの略で、理科や数学といった教科やテーマ(Content)の学習と、外国語(Language)の学習を組み合わせた習得法。教科としての「英語」に加えて他の教科を「英語で」教える取り組みが増えている。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

アカデミックレベルの英語
学校によっては、科学・工学などの理数系科目や、哲学やビジネス関連など多岐にわたる分野を英語で学ぶ取り組みもある。大学での専攻を意識した基礎知識や、幅広い教養を深めるために英語で学ぶことで、TOEFLやSAT 対策にも繋げていく。海外大学進学を後押しする学校も増えている。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

専門家の声

ネイティブスピーカーの発音よりも『通じる発音』を

昭和女子大学・同大学院教授、国際連携本部部長
サイマル・インターナショナル主任講師、新聞社国際部、および早稲田大学、慶應義塾大学、東京外語大学などの講師を経て現職。
柏木 厚子 先生

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

英語が国際共通語として話され、ネイティブ・スピーカー(NS)よりもノンネイティブ・スピーカー(NNS)の方が多いと言われている現在、「NSのような発音じゃないとダメ」と思っている人は少ないと思います。研究者たちも、NSでない限り英語にそれぞれの母語の「訛り」が出るのは当たり前のこととして認め、現在では「通じる発音」を教えることにフォーカスしています。簡単にいうと「通じる発音」とは、基本の子音や母音(全部ではありません)をきちんと発音することです。基本の音がいい加減なまま、中途半端に音をつなげ単語の切れ目をなくしてNSっぽく話そうとしても、かえって「通じない英語」になる可能性があります。

カナダでのある試算によると、英語の中級レベルに達するだけでも2,100時間という膨大な時間が必要です。他の試算では、中級レベルに必要な語彙数は6,000語~8,000語(英検準1級相当)。「NSのような発音」という不可能なゴールを目指す時間はないかもしれません。

各校が行う魅力的な取り組みの一部をご紹介します。

昭和女子大学附属昭和中学校

https://jhs.swu.ac.jp/

学内に米国ペンシルベニア州立テンプル大学を新設、一層グローバルな環境へ

<英語クラス形式>
本科コース、グローバル留学コースともに少人数の取り出し授業を実施。
グローバル留学コース:高校1年次に全員が10ヵ月カナダ留学へ。帰国後は補習授業を実施 ?高2への円滑な進級をサポート。

高大連携プログラム
テンプル大学と昭和女子大学のダブルディグリーが可能となり、両大学との高大連携プログラムも充実。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ 日頃の授業ではICTを積極的に活用し、生徒参加型の授業が展開している。

<海外プログラム>
学園内のインターナショナルスクールや海外研修施設を活用。
① 中高部に隣接するブリティッシュスクールとは、両校の高校生がお互いの校舎で授業を受ける「ショート・エクスチェンジ」を実施。
② 米国の「昭和ボストン」研修でグローバルな視点の育成へ(12日間)。【中2年全員対象】
 

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ 隣接するブリティッシュスクールとの交流などで、英語学習のモチベーションを高める。

※昭和女子大学附属昭和中学校の詳細はこちら
https://spring-js.com/japan/12446/

白百合学園中学高等学校

http://www.shirayuri.ed.jp/

フランスの修道女会を設立母体として創立以来、外国語教育に注力

<英語クラス形式>
中学では全員が英仏2ヵ国語を3年間学習。
英語を週5時間
(帰国生対象の英語クラスでは、週5時間ネイティブ教員が指導。英語圏の現地校の教育課程に準じたカリキュラムで、ハイレベルな英語力の習得を目指す)
仏語を週1時間

英語4技能をバランスよく伸ばす学習。
<中学>学習方法から学習習慣に至るまできめ細やかに指導。スピーチ、クリエイティブ・ライティングなど自己表現の機会が豊富。発音テストや即興会話などによる評価も行う。
<高校>社会でも通用する英語力を見据え、多様なジャンルの教材を題材に高度な読解力・表現力の習得へ。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ 中3希望者対象のニュージーランド研修。
先住民のマオリ式のあいさつを体験。

<教 材>
一般生英語クラスは、日本人教員が検定教科書と「Basic Grammar in Use」※1、ネイティブ教員は「engage」※2 を使用。
帰国生クラスは、「impact」「Real Reading」※3を使用。
※1…ケンブリッジ大学出版局の初級者向け英文法書
※2…オックスフォード出版局の4技能を伸ばすテキスト
※3…読む力と語彙力を伸ばすテキスト

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ 一般生英語クラスでは週5時間のうち2時間をネイティブ教員が担当。

<その他の取り組み>
授業内で多読活動を取り入れている。図書室には初心者向けの絵本から上級者向けのペーパーバックまで約5,000冊の洋書を備え、生徒たちの多読活動をサポート。

<海外大学の進学実績・推薦制度など>
過去の海外大学合格者は全て国内で学んだ一般生。合格実績として、Georgetown University、Wellesley College、Smith Collegeなど。

卒業生による海外大進学講演会も実施。

※白百合学園中学高等学校の詳細はこちら
https://spring-js.com/japan/12408/

清泉女学院中学高等学校

http://www.seisen-h.ed.jp

多彩なプログラムで「コミュニケーションツール」としての語学教育に特化

<英語クラス形式>
中1・2は3つのクラスで、きめ細やかな授業を展開? 中3は4つのクラスへ。
ARE(Advanced Returnees’ English:帰国生対象アドバンストクラス 英検2級程度)
週6時間のうち5時間がネイティブ教員による授業

AE(Advanced class English:英検3級合格者対象クラス)
週6時間のうち2時間がAREとのネイティブ教員による合同授業

SE(Standard class English:スタンダードクラス)

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ エッセイライティング、プレゼンテーションをはじめ、さまざまな活動を通して英語力を伸ばす。

<海外プログラム>
清泉オリジナルの英語を活用した多彩な「国際理解・異文化体験プログラム」で帰国生と一般生がともに英語力を伸ばす。
① 姉妹校の清泉インターナショナルスクールへの「国内体験留学」プログラム。世界60ヵ国約650名の生徒が学ぶ同校に通学し、国際バカロレア認定を受けた授業にオールイングリッシュで参加(1週間)。【中3希望者】
② ニュージーランド短期留学(3ヵ月)・語学研修(12日間)。【中3・高1希望者】
③ カトリックリーダー研修として行われる「米国ボストンカレッジ夏季研修」には、日本からは清泉生と栄光学園の希望者だけが参加可能(9日間)。【高1・高2希望者】
④ 20年度から、アイルランドの姉妹校との交換留学が開始。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ 多彩な海外プログラムに参加できる。

<その他の取り組み>
国際模擬国連にも積極的に参加。19年度はバンコクとアブダビで行われた国際模擬国連に参加。
海外のネイティブスピーカーと、一対一でのオンライン英会話を実施(中3・高1全員。放課後は希望者)。
 

※清泉女学院中学高等学校の詳細はこちら
https://spring-js.com/japan/9354/

聖ドミニコ学園中学高等学校

https://www.dominic.ed.jp/highschool/

英仏2ヵ国語教育に加え、英語で学ぶ「インターナショナルコース」を導入

<英語クラス形式>
2019年度よりアカデミックコース(本科)とインターナショナルコースのコース制を導入。
インターナショナルコース概要
① 英語・数学・理科:ネイティブ教員によるオールイングリッシュのイマージョン授業。
日本人教員がTeam Teachingで補足指導。
② 週14時間(英語6時間、数学4時間、理科4時間)を英語で学ぶ。
③ 帰国生と、英語をすでに学んだことがある一般生がともに学ぶ。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ 創立以来65年間の英仏2ヵ国語教育で人や文化・思想・歴史などへの興味関心と多様な価値観への受容力を培う。

<教 材>
インターナショナルコースでは以下を使用。
【英語】ケンブリッジ大学出版の「Uncover」※4。
【数学】「SHIN-CHU-MON」※5、アプリ「Khan Academy」※6など。
【理科】日本の学習指導要領に沿った、英語の手作り教材。
【読書指導】オンライン型図書システム「Raz Kids」※7を使い個別の読書指導も導入。
 

※4…映像を題材に4技能を学ぶ中高生用教材
※5…「新中学問題集」の英語版 
※6…世界クラスの理数・芸術・経済の教材
※7…受賞歴多数のインタラクティブな教材

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ インターナショナルコースの数学では理論と演習を英語で学ぶ。

<海外大学の進学実績・推薦制度など>
IFU(国際大学連合)指定校推薦制度の他、新たにアメリカを中心とした約50の大学が加盟する協定校推薦入試制度(UPAS)を導入。
過去の進学先には、世界大学ランキング上位校のロンドン大学をはじめ、IFUに加盟する英国やアイルランドの大学、ピアノやバレエに特化した海外大学など多数。

田園調布学園中等部・高等部

https://www.chofu.ed.jp

新たに海外大学進学を後押しする制度が始動、高みを目指す英語教育

<英語クラス形式>
ネイティブ教員による取り出し授業。
【中等部】
英検2級程度の生徒対象。
中1(週4時間)、中2・3(週3時間)
【高等部】
英検準1級以上を対象。
高等部 高1・2(週2時間)

取り出し授業以外は中1~高1、20名程度の少人数制(文法の授業を除く)。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ 取り出し授業では、英検準一級・一級取得や全日本模擬国連大会への参加、海外大学進学を視野に入れて学ぶ。

<教 材>
中等部の取り出し授業では、主に海外の洋書を使用。アガサクリスティーの「オリエント急行殺人事件」や、「アンネの日記」などを原書で読み、ディスカッションを行う。
 

<海外大学の進学実績・推薦制度など>
「 海外大学進学協定校推薦入試制度(UPAS)」の加盟校として、校内基準を満たした生徒が海外大学へ進学できる制度が2019年度より開始。
TOEFLなどの英語試験と高校の成績で英国・米国・オーストラリア・カナダの大学に出願することが可能(大学によっては返済不要の奨学金を受けることも可能)
同制度の初年度からすでに米国の大学進学者が確定。

※田園調布学園中等部・高等部の詳細はこちら
https://spring-js.com/japan/12962/

工学院大学附属中学校・高等学校

https://www.js.kogakuin.ac.jp

良質の英語教育が認められ、日本初「Cambridge English スクール」※8 に

<英語クラス形式>
「 ハイブリッドインターナショナルクラス」ではオールイングリッシュで対話型(PIL)・問題解決型(PBL)の授業を行う
【英語で学ぶ教科】
中学:数学、理科
高校:数学、理科、哲学、中国語

<取り組み>
ICTツールを介してインプットとアウトプットの流れの中で英語力を伸ばす。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ ICTツールを活用し主体的・協働的に学習を進める

※8… ケンブリッジ大学出版の教材を使い学習成果をケンブリッジ英語検定で測定する学校のうち、英語力向上に
取り組む学習計画を認定された学校

※工学院大学附属中学校・高等学校の詳細はこちら
https://spring-js.com/japan/5130/

佼成学園中学校・高等学校

https://www.kosei.ac.jp/boys/

全国に先駆けたiPadを使った定期考査など、英語教育でもICTを駆使

<英語クラス形式>
1クラス5~10人の少人数制取り出し授業「SEクラス」を設置。
英語の時間数は学習指導要領より3~4時間多い週7~8時間(うち、ネイティブ教員が中学では週3時間、高1で週2時間指導)。

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~ ICTツールも活用しながら、総合的な英語力を育てる。

<活動・取り組み>
「 英語4技能」を意識した取り組みを、日常の授業・考査でも行っている。

世界の第一線で働く先輩方のストーリーをシリーズでお伝えしています。
今回は、現在シンガポールでご活躍中のお二人です。

Story
欧州系金融機関勤務

クレディスイスAGシンガポール
エグゼクティブ・ディレクター
谷村 真二さん

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

【プロフィール】
大阪府出身。関西大学卒業後、2001年大和証券株式会社に入社、その後UBS銀行 東京支店を経て、15年にクレディスイスAGシンガポールに移籍。一貫して富裕層向けのプライベートバンキング業務に従事。

「英語が強みになっている」と感じますか?

~キャリアの選択肢が増える~ 
英語が強みになっていると言うよりも、少しでも「言葉による障壁」が下がっていると感じます。英語を含め他言語を習得することによって、キャリアの選択肢は間違いなく増えると思います。海外で働き、違いを学び常識や自分を見つめ直すことで、人生を豊かにできるのではないでしょうか。

英語を習得するまでに、どのような努力をしましたか。

~「これまでとは違うゲーム」とマインドセットを切り替える~
学生時代はバックパッカーとして一期一会の楽しさを感じ、外国人や英語に対するアレルギーはありませんでした。海外で働き始めて、当初は伝えたいことがすんなり言えないもどかしさを感じ、英文メールなど処理能力の遅さから四苦八苦したこともありました。社内では少数の日本人スタッフを除いて、コンプライアンス、法務、金融商品、投資サポートなどの関連部署はすべて外国人です。そのため、良い仕事をするためには円滑にコミュニケーションを取り連携していく必要があります。「これまでとは違うゲームをしているのだ」と、その異なるゲームを楽しむ気持ちの切り替えが大切だと思います。

海外在住のご家族にアドバイスをお願いします。

~「試練」を楽しんで~
多国籍の環境では皆バックグラウンドが異なり、自分の期待する反応が得られず思うようにいかないことは当たり前です。だからこそ、やりがいがあって「人間力」が試されると思います。うまくいかないことに直面したら、それを「試練」ととらえ楽しみながら取り組むと、きっと良い経験になると思います。

Story
日系総合商社勤務

Mitsubishi Corporation RTM International
Human Resources and General Affairs Department
柏原 玲子さん

英語を本気で武器にする! vol.6 ~日本の学校の取り組み~

【プロフィール】
小学校1年から高校3年生まで米国に滞在、現地校に通学。その後東京大学に進学し法学を専攻、卒業後日系総
合商社に就職。

「英語が強みになっている」と感じますか?

~多様な意見や立場を理解できる力が強みに~ 
商社に就職し、海外拠点の人事業務、特に人材育成に関わる仕事を長年経験しました。語学力のお陰で、さまざまな国のスタッフの悩みを直接聞き、意見交換をスムーズに行うことができ、結果的に各国における多様な課題を理解して、会社の施策へと繋げることができたと思います。

英語を習得するまでに、どのような努力をしましたか。

~英語環境で、語学とともに文化や常識の違いを理解~
米国では現地校の勉強を一生懸命やっていましたが、家では日本語維持のために日本語を話しており、学校以外で英語に触れる機会が少ないと感じていました。読書や映画・テレビを観る機会を増やすことを意識したり、夏の長期キャンプに参加したりしました。英語の環境で生活することは、生活や文化、常識の違いも分かるようになり、とても有意義でした。帰国後は、英語維持のためにJapan Timesの企画するイベントなど、英語で交流する場に積極的に参加しました。

海外在住のご家族にアドバイスをお願いします。

~「英語でコミュニケーション」を取る機会を作ろう~
せっかくの海外生活ですので、ぜひ資格や受験のための英語だけではなく、英語を用いていろいろな国の人と実際にコミュニケーションを取る機会をたくさん作ってください。ビジネスの場では、英語力だけではなく、それを用いた経験をベースにどれだけ相手を理解できるかが大事です。ぜひ、英語で直接多様な価値観に触れる機会を探してみてはいかがでしょうか。

関連記事もぜひご参照ください。
帰国生を歓迎する日本の中学・高等学校
https://spring-js.com/japan02/high_school/

 

<Springウェブサイト限定!>

今回のアンケートへの各校の回答詳細を学校ごとにお伝えします。

大妻中野中学校・高等学校

Q. 英語授業の特徴や他校と異なる点、また使用教材について教えてください。

A. 習熟度が低いクラスで授業中にオンライン英会話を行っている、高いクラスでは英米の文学作品をリーディング教材として採用、クラスによっては英語ネイティブの授業時間数が日本人の授業時間より多い、などが特徴。

Q. 海外在住の受験生(日本人学校生・英語圏以外の在住者などを含む)へのアドバイスがあればお願いいたします。

A. 留学など国際系の活動への意欲が高く、その結果もあってか最終的には一般の国内生に比べて英語力の伸びは良い。英語圏からの帰国生にも言えることだが、自分なりのアプローチで外国語への興味や関心を高めてそれを自分の生活に生かしていければ最終的にそれが英語の学力にもつながってくると思う

 

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