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海外生の今 ~海外で教育を受けた子どもたちの「今」 ~

同志社国際高等学校 1年 荻野 聖也 さん「15 年のシンガポール生活を経て」

2012.11.23

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常識の違いに戸惑った日々

 僕は生まれてから中学卒業まで15年間シンガポールで暮らしました。日本人学校に通って教育を受けていましたので、シンガポールに住んでいても日本人としての常識や価値観を持って生活をしていました。

 シンガポールは多くの人種が住んでいる国なので、それぞれの文化の違いで戸惑うことが多かったです。例えば、公共の場で迷惑な行動をとっている外国人に僕が注意をしても、それを理解してもらえないことがよくあり、「どうやって日本人としての価値観を伝えればいいのか」と悩むことがありました。僕にとっては英語を話すこと以上に難しい問題でしたが、人とのコミュニケーションの取り方を学ぶよい機会になりました。

テニスで国際交流も

 小学3年生からテニスクラブに通っていました。小学5年生からは選手育成クラスに入り、毎日の練習が厳しく、途中で何度もくじけそうになりました。それでも、12歳以下の大会でシングルス準優勝、ダブルス優勝という結果を残し、練習の成果を発揮できた達成感で喜びを感じることができました。試合では外国人と対戦する機会も多く、試合後に仲良くなり「お互いに頑張ろうね」と励まし合っていました。

テニスの大会で入賞したとき

受験勉強を支えてくれた先生方

 同志社国際への進学は中学2年生の3学期くらいから意識し始めました。中学3年生のときには毎日のように塾に通っていました。英語は塾で難しい英語の問題を解いたり、アメリカ人やイギリス人の英語の家庭教師に教えてもらったりしていました。

 最も悩んだのは「国語」です。日本で生活したことがなかったということもあり、日本で学ぶ日本人の同級生に比べると日本語力が劣っていると感じていました。塾と学校の先生にわからないところを何度も質問して、志望校合格に向けて毎日夜遅くまで受験勉強しました。精神的にも辛い受験生活でしたが、いつも厳しい学校の先生が受験当日に会場に来て応援してくださったことで、自信を持って入試に臨めました。無事に合格できたときは本当に嬉しかったです。

帰国生に囲まれた学校生活

 日本にある学校に全く通ったことがなかったので、入学前は「日本の学校でうまく馴染めるのだろうか」と不安でいっぱいでした。

 同志社国際には僕と同じように海外で育った帰国生が多いので、現在は彼らと一緒に楽しく学校生活を過ごしています。もちろん、生徒それぞれのバックグラウンドも違い、価値観が異なる生徒もいるので、シンガポールにいたときと同じように「どうすれば自分の気持ちを相手にうまく伝えることができるか」を心がけています。

寮でのひととき

 英語教育が充実している点もこの高校の魅力の一つです。学校では英語のみで展開される授業もありますが、シンガポール日本人学校でも同様の授業がありましたので違和感なくスムーズに理解できています。現在もテニスを続けており、日々練習に励み大変充実した高校生活を送っています。

 現在は両親と離れ寮で生活しています。毎日友だちと生活できて楽しい反面、苦労することも多いです。掃除や洗濯など、シンガポールにいた頃は全部両親がやってくれていたことを全て自分でしなければなりません。親元を離れたことで、両親への感謝の思いが今まで以上に強くなりました。

シンガポールの皆さんへ

 シンガポールにはさまざまな国の人とコミュニケーションをとることができる機会がたくさんあります。僕のようにスポーツを通じてという形だけでなく、日常生活のあらゆる場面においてさまざまな国の人と一緒に活動し、文化の違いを知る機会を積極的に作りましょう。シンガポールの人々と交流を深めて充実した海外生活を送ってください。

お父様より

 幼少時は海外旅行に行ったり、小・中学生時代にはスポーツに熱中したりと親子で楽しい日々を過ごしました。特に息子はテニスが好きで、シンガポール国内外の試合を通じて、さまざまな人種・国の選手と友だちになることができました。親としてもテニスを通じて子どもの成長も感じることができる貴重な時間を得られました。将来は、息子が好きな英語と海外生活で得たものを生かして頑張ってほしいと願っています。

※本文は2012年11月23日現在の情報です。

同志社国際高等学校 1年 荻野 聖也 さん

2000年4月~ 2003年3月 Little Skool House

2003年4月~ 2009年3月 シンガポール日本人学校小学部チャンギ校

2009年4月~ 2012年3月 シンガポール日本人学校中学部

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