グローバル教育
なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編

なぜ「国際バカロレア」なのか
第5回 ディプロマプログラム(DP)
~学習具体例~ 編

※DP : Diploma Programme

 前回までの記事はこちら☞
https://spring-js.com/global/global01/iinternational-baccalaureate/

探究型学習とグローバル人材育成を目指し世界各国で導入される教育プログラム「国際バカロレア(IB)」は、日本でも200校の導入を目指し注目されています。

シリーズでお届けしているこの特集では、第1回入門編、第2回初等教育プログラム(PYP)編、第3回中等教育プログラム(MYP)、第4回ディプロマプログラム(DP)~実施校での取り組み~編をご紹介してきました。

今回は、国際バカロレア・ディプロマプログラム(IBDP)における科目別学習の詳細をお届けします。実際に指導される先生やディプロマを取得した卒業生の皆さんに、具体的な学習内容や考慮すべき点、体験談などを伺いました。

なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:XCL World Academy Singapore)
取材協力:五十音順・アルファベット順
〈日本〉
アオバジャパン・インターナショナルスクール(東京)以下、アオバジャパン
K.インターナショナルスクール(東京)以下、KIST
玉川学園中学部高等部(東京)以下、玉川学園
立命館宇治中学校高等学校(京都)以下、立命館宇治中高
〈シンガポール〉
Chatsworth International School 以下、Chatsworth
EtonHouse International School(Orchardキャンパス)以下、EtonHouse
Overseas Family School 以下、OFS
UWC South East Asia 以下、UWCSEA 
XCL World Academy Singapore 以下、XWA
〈学習塾〉
オービットアカデミックセンター
早稲田アカデミーインター校
参照:
国際バカロレア機構 以下、IBO
文部科学省IB教育推進コンソーシアム 以下、IBコンソーシアム
なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:玉川学園中学部高等部)

DPの学習 ~「6つの教科」からの科目の選び方~

高等学校最後の2年間で学ぶIBDPでは、「言語と文学」「言語習得」「個人と社会」「理科」「数学」「芸術」の「6つの教科」グループから科目を選択して学びます。学校により提供される科目は異なる上、大学出願にも関わるため熟慮が必要です。ここでは、事前に確認しておきたいポイントを紹介します。

※IBディプロマの科目について、詳しくは第4回特集「DPの学習」をご覧ください。https://spring-js.com/global/17571/

なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:立命館宇治中学校高等学校)
IBDP科目グループ IBDP科目名
グループ 1「言語と文学」(母国語) 言語A「文学」「言語と文学」「文学と演劇」
グループ 2「言語習得」(外国語) 言語B・初級言語
グループ 3「個人と社会」 歴史・経済・心理学など
グループ 4「理科」 生物・化学・物理など
グループ 5「数学」 解析とアプローチ・応用と解釈・Math Studies など
グループ 6「芸術」 音楽・美術・演劇など

※一条校(学校教育法第一条で定められた学校。国公私立の小・中・高校がこれに当てはまる一方、日本のインターナショナルスクールは学校による)でIBDPを履修する生徒の負担を軽減し、IBDPと高等学校学習指導要領の教科・科目などの双方を無理なく履修できるよう、一部のIBDP科目については、高等学校学習指導要領との対応関係が文部科学省によって示されています。
※その他、「3つのコア科目」としてEE(課題論文)、TOK(知の理論)、CAS(創造性・活動・奉仕)が必須となります。

こうして選ぶ

本人の意欲・関心が最も重要!
短期的には大学進学を、長期的には「いかに生きるか」「どのように社会に関わっていくか」という命題を持って選択しよう。

6つの教科グループから科目を選択
6科目のうち、3科目か4科目をHL(上級レベル)、残りをSL(標準レベル)で履修
2年間取り組むため、どの科目が好きか・関心が高いかを考える
高いスコアを取るために、自分の得意・不得意科目を見極める
志望大学で必要とされる科目(HL/SLやスコアの要件)、将来自分の目標に役立つ科目かを調べる
英語・日本語の語学力で無理がないかを判断する

HLとSLでは履修範囲が異なりますが、同じ成績評価基準で評価され、上位レベルの方がより多くの知識、理解、スキルを身につけることが期待されます。(EtonHouse)
一般的に日本人生徒は数学など理系科目が得意な場合が多いですが、理系のHLはSLと比べてかなり難易度が高いので、履修の際には注意が必要です。 (KIST)
なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:K.インターナショナルスクール)

Spring編集部が
IBDP実施校に聞きました

◆ 科目を選択する際のアドバイスは?

良い成績を取ることよりも「人間として成長する」ことが大事だと考えています。そのため、「この科目は良い点が取りやすいから」、「この科目は重たいから」という理由で科目を選択してほしくないと考えており、そのように指導をしています。数学のHLについては内容がとても深く苦労する生徒もいるため、選択する際にはよく考えるように伝えています。また、進みたい方向に進めるように、多少変化があっても応じられる、より汎用性のある科目選択をするようにアドバイスしています。
(立命館宇治中高)
生徒が意欲と関心を持っているときにのみ、前向きな学習体験と成長が可能になるため、生徒が強い関心を持っている科目を選択することを強く推奨しています。第二に、「自分は何者なのか」「世の中にどのような影響を与えたいのか」ということを考えながら、科目を選択することです。多くの場合、学生は安定した収入のある仕事に就くことを考えますが、その仕事に興味があるか、毎日会社に行くのが楽しみかどうかを考えることは怠りますから、そのような観点が漏れないよう指導しています。
(アオバジャパン)
なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:Overseas Family School) なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:立命館宇治中学校高等学校)

◆ 日本の大学を目指す場合の注意点は?

どの大学・学部を志望するのかを考え、どのような入試形式があるのか、IBスコアが求められるのかを確認する必要があります。特に国立大学は、詳細な要件があることが多いため、注意が必要です。
※詳しくはIB教育推進コンソーシアムウェブサイト「IBを利用した入試制度」を参考にしてください。(EtonHouse)
https://ibconsortium.mext.go.jp/ib-japan/admissions-policy/
なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:K.インターナショナルスクール)

◆ 海外の大学を目指す場合の注意点は?

アメリカの大学の場合、IBスコアが必須であることは少なく、多くの大学でSAT・ACTやTOEFLなどのスコアの提出が必要となります。しかし、合否基準では研究や課外活動・ボランティアなども重視されるため、IBの探究学習は有益と言えるでしょう。
カナダ・オーストラリア・イギリスは、IBスコアで何点以上必要であるか、また学部やプログラムによって要件が異なるため、生徒にはきちんと自分で調べるようにしましょう。 (玉川学園)
イギリスの大学では出願要件が明確です。単に科目を取るだけでなく、出願する大学から必要とされる点数を取れるかどうかも考慮しなければなりません。 (KIST)
イギリスの大学では、各教科ごとの必要スコアも明示されますので、MYP(ミドルイヤープログラム)の成績も参考にしながら決めるようにしましょう。 (玉川学園)
なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:玉川学園中学部高等部)

◆ 大学で理系を目指す場合の注意点は?

一流大学では国内外を問わず、理科および数学でHLの履修が必要とされる場合があります。志望する大学・学部でどの教科のHLの履修が必要なのかを確認しましょう。
医学部を受験する際、数学、生物、物理、化学の中から二つをHLで履修し、一定の点数以上を獲得することを求める大学が多く見受けられます。 (KIST)

◆ 大学進学におけるIBDPの評価は?

IBDPは、教育者によって設計され、監視されている質の高い教育プログラムです。
そのため、世界中の大学や教育機関から高い評価を得ています。IBDPの最大の強みは、各国政府による政治的な干渉を受けないことです。 (UWCSEA)

◆ 「バイリンガル・ディプロマ」の評価は?

バイリンガルの学生は、集中力、リスニング力、記憶力、コミュニケーション能力に優れていることが証明されているため、バイリンガル・ディプロマは世界中の多くの大学から高い評価を得ています。 (Chatsworth)

リンガル・ディプロマとは:
英語・日本語ともに堪能な場合、バイリンガル・ディプロマに挑戦する人も少なくありません。言語能力に優れた生徒さんに向いたディプロマと言えるでしょう。

◆ 日本語が強い生徒の科目選択は?

日本語が母語の場合は、科目グループ1「言語と文学」を日本文学の「日本語・言語と文学」を学び、グループ2「言語習得」で英語を選択する生徒が多いです。歴史や心理学などは、文章力を必要とします。そのため、英語力に自信がない生徒には、大量のライティングを必要としない科目の組み合わせをすすめます。 (XWA)

◆ 英語が強い生徒の科目選択は?

インターナショナルスクールなどの在籍年数が長く、高度な英語力を有する生徒は「バイリンガル・ディプロマ」を取得することをおすすめします。 (UWCSEA)
なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:XCL World Academy Singapore)

評価・最終試験について

どのように評価される?

各科目で外部評価と内部評価が行われます。これにより客観性・公平性が保たれます。
内部評価 (IA:Internal Assessment) 学校の科目担当教員による評価
外部評価 (EA: External Assessment) IBに指名された学校外の採点官による評価

なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編

最終試験 Final Assessment は?

年2回、5・11月に実施:その年の試験日は全世界共通
(日本の一条校では原則3年次の11月に実施)

※各回とも試験期間は約3週間です。

筆記試験はPaper1、Paper2、Paper3 の3種類
(Paper1、Paper2のみなど、科目によって実施される試験が異なる)
HLとSLで試験内容・時間・点数配分が異なる
過去に出題された試験がIBOが発行する、各科目の「カリキュラムガイド」に記載
されています。

◆ 各科目の難易度を判断するには?

各試験終了後に公開されるIB統計報告(IBO Statistical bulletin public website)
https://www.ibo.org/about-the-ib/facts-and-figures/statistical-bulletins/で確認できます。IB統計報告には、ディプロマ結果や合格率、コアポイントを獲得した受験者の割合、平均総得点の分布、科目群・科目別の成績分布の内訳、EEの成績分布など、さまざまな統計情報が含まれています。IBDPを通じて生徒たちが成長し、自分の可能性を発揮することは、IBフィロソフィー(哲学)に通じることです。 (玉川学園)
なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編 (画像提供:玉川学園中学部高等部)

Spring編集部が
「IBコース」がある学習塾に聞きました

最後の2年間は受験生活
始まる前の準備が大切

なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編

オービットアカデミックセンター 副教室長 今村 崇義先生
IBDPの成績は大学受験の成否に直結します。「最後の一発勝負」で決まる要素が大きい日本の一般入試とは異なり、海外からの大学受験は出願時期が在学中から卒業後まで多岐にわたることもあり、2年間継続して好成績を収める必要があります。したがって、「最後の2年間は受験生活」と意識してください。

また、大学・学部の進路選択の可能性の幅を広げるためには、実は「IBDPが始まる前の2年間の成績」がカギです。好成績であれば戦略的にIBDPでの科目選択を行うことができ、より効率的に高い最終成績を収めることができるからです。そこで前提となるのが、学校での教科内容を理解し、社会的な問題や哲学的な問いに対して考え、表現し、議論できる高い英語力です。そして、大学出願時に英語の資格試験(TOEFLやIELTSなど)の提出が必要となる場合がほとんどなので、IBDPの学習に集中するためにも、希望大学に必要な得点をIBDPが始まる前までには取り終えておくことが理想的です。

数学の基礎はマスターしておくと有利

なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編

早稲田アカデミー インター校 IB担当 松井 良平先生
IBDPは大学生や社会人で必要なスキルを求めてくるところが良い点だと感じています。「なぜ」と自問自答し、疑問を先生にぶつける姿勢は、能動的に学ぶ「大学のゼミ」を彷彿とさせます。

一方で、大学に提出する予想スコアはG11の成績も重要ですから、テストのスケジュール管理をはじめ、準備は計画的にできると良いと思います。G12になると締め切り、重要度、進捗に応じて、優先順位を的確に決めている姿が印象的です。特に、各教科の課題、Extended Essay、G11の学年末試験などが集中する時期は多忙を極めます。忙しさの中、「数学だけは先取りのアドバンテージをとっておいて良かった」と耳にするケースも増えました。

重要なことは全体の総スコアを上げるための準備です。G10修了までに指数対数・三角関数・微積分の基礎などをマスターしておくと、G11・12のときに経済や物理などの対応が求められる科目により時間を割けるのではないでしょうか。

ディプロマを取得した卒業生に聞きました

「好き」と「得意」で、モチベーションを維持
浜田 美帆さん

Overseas Family School 2021年卒業
早稲田大学 政治経済学部

なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編

■ 大学受験で利用した入試形式、英語資格などは?
IBスコアを利用した受験。IBスコア、TOEFL、志望理由書を提出。

■ 海外在住歴やDPスタート時の英語力、日本語力は?
幼少期をフィリピンのマニラ、6~10歳までシンガポールで過ごし、一旦日本に帰国した後、14~18歳まで再びシンガポールで暮らしました。
IBDPが始まった時点で、英語、日本語ともに会話や授業に支障のないレベルでした

■ 科目は何を選択しましたか?

日本語A HL、英語B HL、ビジネスと経営 SL、グローバル政治 SL、物理 SL、数学 解析とアプローチ HL

自分の「好き」と「得意」のバランス、テストの形式を考慮しました。
「数学の解析とアプローチ」と「グローバル政治」は自分にとってチャレンジだったので、比較的リラックスして取り組める「英語B」と「ビジネスと経営」を組み合わせました。
好きな科目は勉強のモチベーションになり、2年間の長く大変な時期も向き合いやすかったです。得意な科目は他の成績が振るわない時の心の支えになり、全体のモチベーションに繋がります。たとえ点が取りやすいと噂されていても、自分が苦手だったり、興味がない科目は取らない方が良いと思います。

■ 特に苦労したことは?
CAS(創造性・活動・奉仕)と他の勉強科目との両立です。バスケットボール部の活動をCASにしていましたが、科目テストの前日や当日の朝にも練習があったり、学校行事の準備活動を行わなければならなかったので大変でした。
また、EE(課題論文)でそこまで興味のないテーマを選んでしまい、長期間取り組まなければならないため、モチベーションを維持することが大変でした。

■ 学校以外で、一日にどのくらい勉強しましたか?
おおよそ3時間ぐらいでした。

■ 塾などで対策しましたか?
数学の応用問題を解説してもらう個別指導を受けました。

同時進行で課題に取り組むため、自己管理力が大切
堤 萌さん

GEMS World Academy( 現XCL World Academy) 2021年卒業
慶應義塾大学経済学部

なぜ「国際バカロレア」なのか 第5回 ディプロマプログラム(DP)~学習具体例~ 編

■ 大学受験で利用した入試形式、英語資格などは?
IBを利用した帰国子女入試。
第一選考 : 書類選考でIBスコア・TOEFLスコア・学校の成績・志望理由書を提出。
第二次選考 : 第一次選考合格後、大学で小論文と面接の審査を受験。

■ DPスタート時の海外在住歴や英語力、日本語力は?
中学卒業までは日本の義務教育で学び、高校からインターナショナルスクールに入りました。DPスタート時はまだ英語で苦労していました。授業ではスピードが速い時や単語によっては聞き取れないことも時々あり、課題は辞書を使いながら何とか追いついていました。

■ 科目は何を選択しましたか?

日本語A HL、英語 B HL、生物HL、化学 SL、数学 応用と解釈 SL、ビジネスと経営 SL

言語の授業は他の科目よりも比較的HLとSLの違いが小さいため、言語2つをHLにしました。
元々獣医志望だったので、サイエンス科目を2つ取りましたが、その後文系に転向しました。サイエンス科目は家庭学習の時間がかなり必要なので、必要でない場合は2つ取ることをおすすめしません。

■ 特に苦労したことは?
大量の課題と同時進行で課外活動やTOEFLの勉強に追われたことです。IBDPの2年間は常にレポートやアセスメントといった、成績に直接関わる課題が次々と出るため多忙を極めます。体力と睡眠時間が削られ、セルフマネジメントの必要性を感じました。

■ 学校以外で、一日にどのくらい勉強しましたか?
一概には言えないですが、毎日最低2時間はパソコンの前に座っていたと思います。

■ 塾などで対策しましたか?
日本人IB生向けの塾でTOEFLと数学の授業を受けました。他の教科の質問も塾の先生に聞くことができたのでとても役に立ちました。卒業後は日本にある帰国生向けの予備校に通い、日本の大学受験対策をしました。

自分の限界を実感し、回復力を身につける
Sinali Liyanagamage さん

アオバジャパン・インターナショナルスクール 2021年卒業
アデレード大学 生物医科学専攻

■ DPスタート時の海外在住歴や英語力、日本語力は?
私はスリランカ系日本人です。日本の市民権を有し、日本で生まれ育ちましたが、インターナショナルスクールに通っていたため、英語と日本語の両方が母国語で、堪能です。

■ 科目は何を選択しましたか?

英語SL、日本語SL、心理学HL、生物HL、化学SL、数学 応用と解釈 HL

理系志望でHLの数学と理科が必須科目となっていたため、この2科目を優先して考えました。
日本で大学に進学する予定もなく、英語が必要な分野にも進まなかったので、言語は2科目ともSLを受講しました。

■ 特に苦労したことは?
DP2年目(高校3年生)の前期は、自分独自の探究をすることが求められ、非常に厳しい時期でした。課題をこなすために時間管理力が問われ、学期末には初めて燃え尽き症候群を経験し、そこから立ち直るのに苦労しました。しかし、自分の限界を実感し、回復の仕方を身につけることができたので、今後もこのような葛藤を乗り越えられると思います。

■ 学校以外で、一日にどのくらい勉強しましたか?
DP1年目は毎日2~3時間、2年目は4~6時間くらい勉強していました。また、内部試験やExtended Essayにかなりの時間を要したので、締め切りが近い日は自然と勉強時間が増えました。

■ 塾などで対策しましたか?
短期間ですが化学と数学のチューター(家庭教師)から学びました。
特にDPの初期では学校以外での各科目の勉強の仕方についてヒントをもらえるので、とても助かりました。コロナ禍で学校の授業がオンラインに移行してからも、学校の先生からのアドバイスに加え、チューターからのサポートも合わせて活用することで、自習時でも自分のペースを保って勉強を進めることができました。

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