海外生・帰国生へのヒント
土浦日本大学高等学校 卒業生 川嶋 彩香さん 「視野を広げてくれたシンガポール生活」

日本人学校の生活

シンガポールには、小学校低学年の時に1度目、そして中学生の時に2度目の滞在をしました。日本人学校に通っていたため、学校生活には早く馴染むことができました。授業の進度が日本よりも速く当初は戸惑いましたが、友人や先生方のサポート、家族の励ましのおかげで、次第に慣れていきました。

最も思い出に残っているのは体育祭です。ダンスやクラスリレーなど、皆で協力して取り組んだことが今でも忘れられません。中学2年生の終盤に転入した私は、中学3年生の時の1度しか味わうことができませんでしたが、友人との仲も深まった思い出に残るイベントです。

反対に辛かったのは、週に1度の水泳の授業でした。当時の私は泳ぐことができなかったのですが、どうしても友だちと同じように泳げるようになりたいと思い、自宅のコンドミニアムにあるプールで一生懸命練習をしました。先生に教えていただきながら、最後に泳げるようになった時は大きな達成感を覚えました。

学校選択の決め手

シンガポールでの日々はあっという間に過ぎました。3年生も終わりに近づいた頃に日本帰国が決定し、進学する日本の高校を選ぶことになりました。私は「学生寮があること」、そして「英語力を維持できること」という2つのポイントを念頭に置いていました。

さまざまな選択肢がありましたが、「グローバル・スタディコース」という英語を重視したプログラムがあったことに最大の魅カを感じました。アメリカやオーストラリアへの留学制度も充実していて、シンガポールで経験したことをきっと活かせるはずだと思えたことも決め手になりました。

受験対策として週に1回塾に通い、入試科目であった国語・数学・英語を重点的に学習しました。土浦日本大学高等学校は、ありがたいことにシンガポールで入試を受けることが可能でした。そのため面接対策も塾の先生方に指導していただき、自分のやりたいことを見つめ直す良い機会となりました。

土浦日本大学高等学校 卒業生 川嶋 彩香さん 高校2年生で参加したアメリカ中期留学にて

多様性にあふれていたシンガポール生活

多民族国家であるシンガポールには、日常生活においてもいろいろな文化が共存しています。食事は中華やインド料理、タイ料理に日本食など非常に幅広く、毎回何を食べようか迷っていました。町中を歩いていると、ふとした拍子にパンダンリーフの香りが漂ってくることもしばしばありました。

交通費の安いシンガポールでは学生でもタクシーに乗る機会が多くありました。中華系の運転手さんであれば柑橘系の装飾、インド系の運転手さんであればフラワーリースなど、ほとんどの場合はそれぞれの文化にちなんだ装飾がタクシーに施されていました。日常生活の何気ない瞬間でも異文化に触れることができるという、多民族国家ならではの楽しみ方ができ興味深かったです。

土浦日本大学高等学校 卒業生 川嶋 彩香さん 留学先のサンディエゴ州立大学

現地での経験を活かして

シンガポールの生活は過去のことですが、そこで得た経験は現在も役に立っています。「以前よりも積極的になれたこと」、そして「国際的な視点で物ごとを考えられるようになったこと」に、海外生活が影響しているのは間違いありません。多文化共存が当たり前の環境にいたことで、異文化に触れることがごく自然に感じられるようになったことは、一生の財産だと感じています。こうした自分の経験を活かしながら、将来は国際的な仕事をしていきたいと考えています。

※土浦日本大学高等学校に関する情報はこちら
https://spring-js.com/japan/7595/

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