あらゆる挑戦が成長へと導いたシンガポール生活

立命館宇治高等学校卒業
立命館大学グローバル教養学部(GLA)1年伊藤 夢さん
13~14歳(中学2年生) シンガポール日本人学校中学部
14~16歳(Grade8~10) ISS International School
海外在住歴
シンガポール
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日本
シンガポールでの生活

私が中学生の時、父の仕事の関係でシンガポールに住むことになりました。初めての海外生活だったこともあり、言葉が通じないことに対する不安や新しい学校に馴染めるかなど、これからの生活に対しての懸念が多くありました。
せっかくの機会なのでインターナショナルスクールに挑戦してみたいと思い、通うことに決めました。
学校で特に力を入れて取り組んでいたことは音楽です。ある時、家族で弦楽四重奏のコンサートに行きバイオリンに興味を持ったため、現地のシンガポール人の先生に英語で習うようになりました。練習を重ね、現地の人々に混じって久石譲さんや葉加瀬太郎さんの曲を演奏しました。現地の人に大変喜んでいただけたことは今でも貴重な思い出です。また、Band and Musicクラブに入り、校内のイベントや卒業式などでピアノとバイオリンを演奏をしました。卒業式では難易度が高い曲を弾くために、毎日お昼休みや放課後に練習を続けました。メンバーの励ましや先生のサポートもあり、無事にパフォーマンスを終えることができました。
努力した英語学習

インターナショナルスクールに入って最初の1年間は、ESL (English Learning Support class)という英語補習クラスに入りました。その時の目標は少しでも早くESLを終え通常クラスで授業を受けること、そしてIELTSで6.5を取ることでした。そのために三つのことを留意しました。一つ目は「日本語を喋らない」を徹底することでした。ESLクラスには日本人もいましたが、授業中は英語だけを喋り海外の友だちをたくさん作りました。二つ目は、英語の先生と本の朗読を行なったことです。毎日放課後、英語の本を先生と声に出して読み、発音の練習をしました。三つ目は翻訳ツールを極力使わないことです。たとえわからない言葉があっても、その意味を英語で調べ英語で理解する勉強を続け、英語をそのまま頭にインプットするよう努めました。その結果、通常クラスで自信を持って英語が話せるようになり、2年半でIELTSで目標のスコアを達成することができました。
日本の学校選びと編入後の生活

立命館宇治高等学校に決めた理由は、オンライン学校説明会に参加して関心を持ったこと、さらには対面の説明会も詳細を教えてもらえたことが決め手になりました。学習面では、シンガポールに来た時から本帰国の際に日本の学習で困らないように塾で数学の学習に励んでいました。高校2年時に帰国が決まった後は編入試験対策として、帰国2カ月前ごろから個別指導塾で小論文の書き方を教わりました。
編入後は、学校に帰国生もたくさんいたためすぐ馴染むことができました。クラス内には明るくて優しい子が多く、私が困っているときにもすぐに助けてくれました。英語に関しては、帰国生が多い上級クラスに所属しており、ネイティブの先生に教わっていることもあり継続してハイレベルな学びができています。私の好きな教科は世界史です。「生徒授業」という生徒が先生の代わりに授業を進めるカリキュラムがあり、私はエジプト文明に関する授業を行いました。人に教えることを通してより具体的に範囲を理解でき、授業を作ることの難しさも学ぶことができました。
将来の夢
シンガポールで転校を繰り返し、何度も違う環境に身を置いたことで新たな環境でも順応できるようになりました。また、何ごとにも先入観を持たずに受け入れられるようになり適応力も身についたと確信しています。それらの経験を生かして、将来は海外で働きたいという思いがあります。まだ具体的には決まっていませんが、引き続きグローバルな環境に身を置いて学びこれまでの経験を生かせる職業につきたいと考えています。
海外で暮らす皆さんへのメッセージ
海外で生活するということは、とても貴重な経験です。私もシンガポールでの経験を通してさまざまなことを学びました。新しい文化や言葉に触れることは、最初は大変かもしれませんが、いつかそれがきっと自分の力になります。男気を持っていろいろなことに挑戦してみてください。そこで新しい友だちを作り現地の人々と積極的に交流することで、異文化を理解する力やコミュニケーション能力が自然と身についていくと思います。
2025年3月25日現在の情報です。最新情報は直接お問い合わせください。