学校・幼稚園コラム
特集 プレスクール(幼稚園・保育園など) カリキュラムと1日の過ごし方

シンガポールには、Preschool,Kindergarten,Playhouseなど、日本の保育・幼稚園よりも更に幅広い幼児向け教育機関があります。選択肢が多く、どのように選択するか迷われる保護者の方も多いでしょう。そこで、今回は教育方針の異なる日系幼稚園、チャイルドケアセンター、モンテッソーリ園、国際バカロレア(IB)園における各カリキュラムの特徴や、園児の1日のスケジュールをご紹介します。お子さまにとって、最良の選択の一助になれば幸いです。


【日系幼稚園】~日本人らしさを大切に、きめ細やかな配慮~

日系の幼稚園では日本人としてのアイデンティティを大切にし、海外にいながら日本の文化や習慣を身につけることができます。給食にも配慮が行き届き、体をよく動かすなど全人的な教育を目指します。シンガポールならではの行事や英語教育を通して国際人としての学びも大切にしています。

いろは幼稚園

母語である日本語を確立しつつ、グローバルに通用する質の高い英語力が習得できるバイリンガル環境を提供しています。日本人としての豊かな情緒を養い礼節を重んじ、コミュニケーション力をつけることで、将来国際社会で活躍できる人間力の土台をつくります。

●日本人教諭と英語母国語の外国人教諭による2人担任制。

●年間を通じてさまざまな日本の季節行事や伝統文化を楽しく体験。

●書道教室をはじめ保育後の課外クラスも充実し日本語、英語両言語から選択可能。

●日本人学校、インター校それぞれの進学先に合わせて卒園式は7月と3月の2回有り。

●給食は和食も多く、栄養バランスを考えたお弁当スタイル。

滑川 礼輝くん(K1:年中さん)のお父さまより

日本とシンガポールの多様な行事が経験でき、行事ごとに素敵な作品を持ち帰ってきます。日本語は平仮名や日本の歌も覚え、英語はフォニックスをはじめ、発表する機会などを楽しみながら、自然に英会話が身についている様子です。バラエティーに富んだお弁当も大好きで、毎日楽しく通っています。

時間割の例(K1の場合)

住所231 Mountbatten Rd, Mountbatten Center Block C, 397999
Tel6908-5086
Websitehttp://www.iroha.sg/

 

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【モンテッソーリ園】
~子どもの繊細な五感を刺激し、すべてが「学び」につながる環境~

イタリアのマリア・モンテッソーリ女史により考案され、世界中に普及した教育法を実践する園。子どもたちの繊細な五感を大切にするモンテッソーリ教具を使うことで抽象的な概念を理解する工夫がされています。先生の役割は「学びの環境を整え、一人でできるように援助し、見守ること」に徹しています。

アーツジュニア・モンテッソーリ園

経験豊富なモンテッソーリ教育専門家である日本人園長が運営する国際モンテッソーリ園です。専門のトレーニングを受けた先生が、子どもの内側から「やってみたい」の気持ちを引き出します。科学者や芸術家と出会える体験学習や、楽器やスポーツなど情操教育にも力を入れています。

●子どもが自主的に教具を選び、じっくり取り組める学習環境。

●英語を中心に、日本人による日本語授業も毎日。

●異年齢混合クラスで培われる社会性、協調性、責任感。

●給食室や園児用キッチンが教室内にあり、赤ちゃんもいる部屋がガラス越しに見える、家庭のような環境。

●音楽はバイオリンをほぼ毎日、スポーツは広いジムでサッカーや合気道など。

中川 紗良ちゃん(K1:年中)のお母さま

モンテッソーリでは自分の興味があることにじっくり取り組め、最近髪の毛を三つ編みに編むことを覚え、自分の身支度やお手伝いにも熱心です。物事のしくみや科学的なことにも興味を持って質問してくる好奇心と積極性も、園生活で培われたものだと思います。アートやバイオリン、合気道や実験なども園のスケジュールの中で体験できる点も気に入っています。

 

時間割の例(K1の場合)

住所#02-02, 11 Chang Charn Rd, 159640
Tel6272-1332
Websitehttp://www.artsjuniormontessori.com/

 

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【ローカルプレスクール】~幼保一体型の、英中バイリンガル教育~

プレスクールやチャイルドケアなど名称はさまざまですが、共働き家庭の多い当地のニーズに合わせて、保育時間は朝早くから夕方までで、日本でいう保育園と幼稚園の両方の機能を兼ねています。言語は英語と中国語のバイリンガル教育が基本で、保育時間内にエンリッチメントプログラムが豊富です。

Little Skool-House International | By-the-Crescent 校

シンガポール全土に16園あるLittle Skool-Houseのキャンパスの一つ。シンガポールならではの多民族の子どもが通っています。英 中の2言語に加え、このキャンパスでは日本人教師による日本語授業も行われています。

●保育時間は朝7時から夜7時まで。カリキュラムタイムは朝9時から夕方5時まで。

●算数、理科、図工など科目別に分けず、特定のテーマを取り上げる多角的な総合学習。

●公立校の入学準備も重視。国立図書館と提携し、図書を通した学習を推進。

●日本語は週3日、1時間ずつ学年別の授業。

●スピーチ&ドラマ、アート、各種スポーツなど保育時間内のエンリッチメントが充実。

紗英ちゃん(K1:年中さん)のお母さま

解放的な園庭と、園児一人ひとりを大切にする先生方に惹かれこちらを選びました。娘は通って半年もすると英語を文章で話し始め、中国語の歌を歌い、日本語クラスのおかげで日本語の語彙もぐんと増えました。いろいろな国籍のお友達に囲まれ、とても楽しい毎日を送っています。

時間割の例(K1の場合)

住所36 Namly Crescent, Singapore 267551
Tel6462-7287
Websitehttp://www.littleskoolhouse.com/

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【国際バカロレア(IB)園】
~IBのプロである教師たちが、子どもの探究心に火をつける~

IBの幼稚園・小学校向けプログラムPYP(プライマリ・イヤーズ・プログラム)の探究型学習では、「自分はだれなのか」「自分たちがいる場所や時代」などの6つのテーマをタームごとに取り上げ、ものごとを多角的に考えることを促し、調べた内容をまとめ、発表する学習プロセスに取り組みます。

EtonHouse International ニュートン校

ニュートン校は2010年にシンガポールの幼稚園として初めてIBのPYP実施機関として認定された園です。PYP認定前から探究型学習を実施してきた経験豊かな教師たちがIBの研修を定期的に受け、質の高いIB教育に取り組んでいます。このキャンパスでは日本語の授業もあります。

●言語や算数などに科目分けはせず、タームごとに探究テーマを学習。

●探究の時間は意見を出し合う場を大事にし、実験や調査を先生がサポート。
科目横断的にテーマを理解し、発表や議論をすることでコミュニケーション力も強化。

●毎日行われる日本人教師による日本語の授業もPYPのアプローチで。

●給食室や園児用キッチンが教室内にあり、赤ちゃんもいる部屋がガラス越しに見える、家庭のような環境。

●園内随所に、図書や積み木、アートや人形劇など、自由に想像力を広げられるコーナー。

浜崎友里雅(ハッレ)ちゃん(N2:年少さん)のお母さま

去年卒園した長女も在園中の次女も、この幼稚園が大好きです。この園を選んだ決め手は、先生方がとても温かく丁寧に対応してくださる点です。探究型学習では子どもの自主性を大切にする先生方の導き方が本当に素晴らしいと思います。日本語の授業では季節感のある歌や遊びや工作などもあり、楽しそうに日本語を学んでいます。

時間割の例(K1の場合)

住所39 Newton Road Singapore 307966
Tel6352-3322
Websitehttp://www.etonhouse.com.sg/

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