学校・幼稚園コラム
シンガポール(およびマレーシアジョホール)インターナショナルスクールお役立ちマップ・リスト(2017年3月現在 保存版)

シンガポールではこの時期、多くのインターナショナルスクールで8~9月の新学年に向けて出願を受け付けています。

Springの調べでは、シンガポールには30校以上のインターナショナルスクールがあり、そこに通う日本人の児童・生徒は増加傾向が続き、1,800人にのぼります※。各学校はカリキュラム、英語補習の充実度、日本語クラスの有無などさまざまな特徴がありご家庭によって学校選びの優先事項も多様です。シンガポールでの滞在期間がどの程度か、その後の進路や帰国受験をする可能性など、家族で話し合い情報を集めておくのも良いでしょう。今回のマップ・リストをお子さまにふさわしい教育の場を探す一助にしていただければ幸いです。

※シンガポールとマレーシア ジョホールバルのインター校各校からの聞き取りによる。2017年3月現在。

シンガポール(およびマレーシアジョホール)インターナショナルスクールお役立ちマップ・リスト

シンガポール(およびマレーシアジョホール)インターナショナルスクールお役立ちマップ

シンガポールインター校豆知識

新学期:シンガポールの多くのインター校では北半球の学校カレンダーを採用しており、8~9月が新学年となります。オーストラリア系やシンガポール人も入学を認められている学校は南半球カレンダーをもとに1月に新学年となります。

出願について:インター校の多くではウェイティングリストが存在するので、希望の学校へは早めの見学・出願が必要です。定期的にオープンハウスを開催している学校もあります。

生徒の国籍:インター校には、外国人子女のみを受け入れる学校と、シンガポール政府の規定によりシンガポール人も在籍している学校があります。外国人子女のみを受け入れる学校でもビザの種類(Dependent Pass、Student Pass)に関する条件は確認しましょう。

日本語プログラム:学校により、カリキュラムの一部として、または放課後の課外活動や生徒が主体となって自習するセルフスタディの科目として学習できるケースなど、さまざまです。受講にあたり、別途料金が必要なこともあります。なお、IGCSEの日本語科目は2017年に試験実施が終了するため、学校によっては別の学習課程を導入することを検討しています。詳細は各校に確認しましょう。

英語補習:インター校には大きく分けて、入学時に学年相当の母語レベルの英語力を求める学校と、非英語圏からの子女に英語補習プログラムを設けている学校があります。英語補習の形式には2タイプあり、英語補習クラスに所属しながら徐々にメインストリーム(英語を母語とする生徒のための一般クラス)の授業参加を増やしていくタイプと、メインストリームに所属しながら、取り出し授業などで適宜英語の補習を受けるタイプがあります。補習授業については、別途料金がかかることもあります。

※シンガポールから通学可能なマレーシア ジョホールバルの学校を一部含みます。
詳細は各校にお問い合わせください。

カリキュラムの略語と正式名称など

カリキュラムの略語と正式名称など

チェックリスト

学校訪問やお問い合わせの際には、事前に気になっている項目をリストアップしておきましょう。

チェック項目例
□ 英語が母語レベルではない場合、英語補習の有無、頻度や時間数など
□ カリキュラム、宿題についてのポリシーなど
□ 学校の規模、1クラスの大きさ
□ 生徒の国籍の内訳、日本人の割合
□ 日本語学習プログラムの有無
□ IBの場合、日本語を選択できるか
□ どの学年に入れるか(学校によって年度の区切りが異なるため)
□ 学校の場所や、スクールバスのルート
□ 授業料、設備費、支払方法など
□ 学校の設備(校庭の広さ、特定のスポーツや音楽、IT教育の環境も)
□ 給食の有無・食堂の環境
□ アレルギー対策
□ 教師陣の国籍の内訳、資格など
□ クラブ活動の種類や校外活動の内容
□ 進学カウンセラーの有無
□ 中高生の場合は、大学の進学実績、IBスコアの実績など
□ 長期休暇の時期
□ 日本人教員・職員の有無

お役立ちリスト

お役立ちリスト

2017年3月24日現在の情報です。詳細は各校にご連絡ください。
住所・電話番号で特に記載のないものはシンガポールの住所・電話番号(国番号+65)となります。
日本語・英語補習のプログラムでは、追加の授業料が必要なものもあります。詳細は各校にお問い合わせください。
ピンク色の学校は、マレーシア・ジョホールバルにあります。

各インター校へのお問い合わせ時には、「Springを見ました」とお伝えください。

本誌掲載の記事およびデータを無断で掲載および複写することは法律で禁じられています。個人以外のご使用についてはお問い合わせください。

国際バカロレアとは
International Baccalaureate

国際バカロレア(International Baccalaureate)とは 国際バカロレア(International Baccalaureate)とは

国際バカロレア機構アジア太平洋地域 日本担当地域開発マネージャー
星野あゆみ氏に聞きました

開発の目的と沿革

国際バカロレア(International Baccalaureate、以下IB)とは、1968年にスイスで設立された非営利財団「国際バカロレア機構」が、特定の国の教育政策に偏らない国際統一カリキュラムとして開発したプログラムです。3歳から12歳までの初等教育プログラム「PYP」、11歳から16歳までの中等教育プログラム「MYP」、16歳から19歳までのディプロマプログラム「DP」に分かれており、現在140以上の国で4,600校以上がいずれかまたはすべてのIBプログラムを提供する「IBワールドスクール」として認定を受けています。この中には日本の42校(内24校はインターナショナルスクール)、シンガポールの33校も含まれます。

特徴

「探究型」の学びで、物事を多角的に見るクリティカルシンキングや子どもが生来持っている好奇心を中心にした柔軟な学びのアプローチを用いることで、科目や文化・国境などの既存の枠組みを超えた学際的でグローバルな学びを実現しています。「マルチリンガリズム(多言語を操る力)」や「国際感覚」の他、地域への奉仕活動などを評価し、広く複雑な世界と自らの学びとの関連性を意識させるプログラムです。

大学への道

IBに基づいた大学入学準備コースであるIBDPは2年間で修了し、最終学年で試験を受けます。そのスコアは現在世界中の多数の大学で入試の一部または全てとして導入されており、日本の大学も含めて、IBDPの認知度は急速に広がっています。

日本人のお子さまに

従来の日本の学校で学んできたお子さまは、教師が一方的に教える講義形式の授業に慣れているためにIBプログラムの探究型の学びには戸惑うこともありますが、子どもはすぐに慣れてIBの学びを楽しむようになります。また、IBDPでは日本の国語にあたる母語レベルの日本語「Japanese Language A: Literature」も選択できます。

IGCSEとは
International General Certificate of Secondary Education

IGCSE(International General Certificate of Secondary Education)とは IGCSE(International General Certificate of Secondary Education)とは

ケンブリッジ国際試験(CIE) 東南アジア太平洋地域ディレクター
ベン・シュミット氏に聞きました

開発の目的と沿革

IGCSEは英国ケンブリッジ大学が開発した、11年生(16歳)で受ける英国の「義務教育修了資格試験(General Certificate of Secondary Education)」の国際版です。14~16歳の中等教育課程を修了した証明として世界で通用する資格です。当初は英国系インターナショナルスクールや英連邦の国々の学校で導入され、その後グローバル化の進展と共に科目数の充実度や質の高さが認められ、現在は世界160ヵ国の約10,000校以上で導入されています。シンガポールでは25校、日本でも10校のインターナショナルスクールで採用されています。

特徴

数学と科学系各1科目、言語系2科目を必須としている以外は、他の試験科目を70以上の人文・言語・科学・数学・創造系・技術系・職業系の各分野の幅広い選択肢から柔軟に選ぶことができるのが特徴です。IGCSEの試験は筆記試験だけでなく、口頭発表、研究論文、実技やプロジェクトなど、科目によって最適な審査方法が用いられます。カリキュラムではアクティブ・ラーニングの授業形式を通して、生徒自身の興味と強みを活かして選択科目を深く掘り下げることができます。

大学への道

IGCSEは、その次の段階である、大学入学に必要な「一般教育修了上級レベル(GCE Advanced Level、通称A-Level)」試験だけでなく、国際バカロレア(IB)ディプロマプログラムへの準備にも適しています。IGCSEとAレベルの試験結果を入学の基準として設けている大学は世界 で1,500校にのぼり、日本でも東京大学、京都大学、早稲田大学などをはじめ、7の大学が認めています。

日本人のお子さまに

IGCSEは英語が主言語のプログラムなので受験する段階では高い英語力が必要となりますが、世界中の多くの非英語圏の生徒たちも試験を目標に英語で各科目を学び、好成績を取っています。「母語としての日本語」の科目は2017年に終了しますが、「外国語としての日本語」の科目は今後も継続して受験できます。

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