シンガポールには、9月最初の金曜日にティーチャーズ・デイ(Teachers' Day)という祝日があります。教師への感謝の気持ちを伝え、労うことを目的とする祝日です。日本には馴染みが薄いこの日ですが、調べてみると世界各国、欧米・アジア圏で文化を問わず、90ヵ国以上にあるようです。
感謝の気持ちを伝える手段もさまざまです。生徒たちがパフォーマンスを披露したり、保護者がボランティアで食事会を設ける学校もあるようです。生徒たちが手作りで工作したり、お手紙を書いて渡したりという微笑ましい記念日と言いたいところですが、実際はマグカップやぬいぐるみがセットになった「ティーチャーズ・デイ用プレゼント」を購入して渡す生徒が多いのだそうです。この時期になると、ショッピングセンターや書店などで、かわいくラッピングされたプレゼントの数々が並んでいるのを、皆さんも目にされたことでしょう。
合理的なシンガポールらしく、本当に重宝するのは赤ペンやマーカーだと明言している教師もいます。ちなみに1ヵ月後のチルドレンズ・デイ(Children's Day)には、今度は先生から子どもたちにプレゼントが贈られます。実用的な文房具が多いそうで、これもまた現実的なシンガポールらしいところです。