Kids’ Health
～お子さまの健康維持について～
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シンガポール特有の皮膚トラブル

シンガポールは、日本と気候や生活環境が異なるため、思わぬ皮膚トラブルも多いようです。
シンガポール特有の皮膚トラブルについてお聞きしました。

アムダ国際平和クリニック　ドン・ラウ 先生

Q シンガポール特有の皮膚トラブルとは？
A ドライスキンに気をつけましょう
シンガポールは南国で年中暑く湿度も高いため、ドライスキンには無縁と思う人も多いと思います。ところが実際は、室内は常にエアコンで空気が乾燥し、屋外では紫外線による刺激や汗をかくことでドライスキンになりやすいのです。特にお子さまは皮脂の分泌が少ないため、皮膚が乾燥しやすく注意が必要です。
ドライスキンは、皮膚が乾燥することでかゆみやツッパリ感といった不快感を引き起こします。さらに皮膚の保護作用が低下するため皮膚の病状が悪化し、アレルギー性皮膚炎になりやすく、細菌による二次感染を引き起こします。ドライスキンの予防には、日常の適切なスキンケアが大切です。皮膚の刺激になるものを洗い流し、不足している水分・皮質・セラミド・尿素・アミノ酸などを含む保湿剤を塗布し、空気の乾燥や紫外線の刺激から肌を守ることが大切です。

Q 他にはどのような皮膚トラブルが多いですか？
A アレルギー性湿疹とイボです
アレルギー性湿疹は、アレルギーを起こす原因（アレルゲン）の食べ物や外因的に接触することで起こります。今まで問題がなかったものに突然アレルギー症状を起こすこともあります。アレルゲンを知っておくとアレルギー性湿疹の予防に役立ちます。血液検査により多数の項目が検査可能ですので、医師にご相談ください。
イボはお子さまから大人まで、全身どこにでもできます。放置しておくと大きくなるため、早めの治療をおすすめします。ダーモスコピー※によりイボかどうか判別し、液体窒素療法、外用薬塗布、レーザー治療などで治療します。お子さまの場合は、痛みが少ない液体窒素と外用薬塗布を選択することができます。気になるイボがある場合は、医師にご相談ください。
※肉眼で判別が難しい皮膚の病変を拡大鏡のような機器を使い診断する方法

お子さまの心のケア

新しい環境で「友だちがいない」「馴染めない」「英語が分からない」と心の不調を訴えるお子さまもいらっしゃることでしょう。
日常生活の過ごし方、注意点をお聞きしました。

ヘルスウェイ ジャパニーズ メディカル　吉国 泰代 先生

Q お子さまが学校に馴染めない時の対処法は？
A 気持ちに寄り添った支援を
まずは、お子さまの気持ちに十分寄り添った支援を行います。家庭では居心地良く過ごし、放課後や週末は気分転換を心がけましょう。宿題はなるべく一緒に行い、疑問点を一緒に解決することをおすすめします。家庭教師や塾などの学習支援は、授業や宿題がお子さまの負担になりすぎないように注意することが大切です。特にコロナ禍では遊びや催しの中止、オンライン授業への移行などストレスが追加されます。このような状況では、ストレスから立ち直る力「レジリエンス」を高めるような子育てがますます重要です。
前向きで楽観的な態度を持って信頼関係の構築をしましょう。具体的には、話を聞く・良い点を褒める・本人の自己決定権の尊重です。適切な支援を必要に応じてアドバイスするよう心がけましょう。

Q 日常生活で気をつけることは？
A メリハリある生活を送り、社会的つながりを保ちましょう
一時帰国ができず、さまざまな規制があるコロナ禍での生活は退屈に感じることもあるでしょう。このような場合、毎日の予定を立てることが役立ちます。着替える・顔を洗う・食事は家族一緒に取る・起床就寝時間を決めるなど「生活リズム」や、散歩・買い物・予定を話し合うなど「家族での約束事」を決めましょう。月～金曜日は勉強に専念し、予定をカレンダーに書き込むことをおすすめします。また、社会的つながりを保つことも大切です。母国の家族や会えない友人と連絡を取り、短時間でも会話ができる時間を持つようにしましょう。

Q 家族間で気を付けることは？
A 親子であっても相手に対する心配りを忘れずに
家族間の人間関係を良好に保つよう心がけることが大切です。親子でも、相手に対する心配りを忘れて人間関係が悪化するとストレス源になります。一人になりたい時に、一人で過ごすことができる時間と場所を確保しましょう。特に母親は家事と育児で自分自身の時間を確保することが難しいことが多く、何よりも自分自身のケアをおすすめします。ストレスにより体調不良や気分の変化を感じることもあります。具体的には、睡眠・食欲・体調の変化で精神的には気分の落ち込みや不安感などです。症状が心配な場合は早めに医師にご相談ください。

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