友だちのおかげで壁を乗り越えた編入時
韓国生活の最初の半年間は、編入したインターナショナルスクールに慣れることで精一杯でした。日本の学校生活とは全てが異なっていましたが、中でも授業や会話など言葉が英語であることが最も大きな違いでした。編入当初は自分の言いたいことが伝えられず、皆が何を話しているかもわからなかったので、不安や焦りが募っていきました。ジェスチャーや絵を駆使しても伝わらなかった時はやるせなさを味わいましたが、幸い良い友だちに恵まれいつも隣で支えていてくれたので、学校には毎日楽しく通うことができました。
学校生活で特に大変だったことは、「バイブル」というキリスト教や聖書を学ぶ授業でした。この授業はお祈りの時間を兼ねており、わからないことがあっても他の教科と違い両親に聞くこともできませんでした。はじめはキリスト教というものをなかなか理解できずに悩みましたが、そのような時もやはり友だちに助けられ、乗り越えることができました。
視野が広がり主体性が育まれたインターナショナルスクール
さまざまな苦労はありましたが、私は、韓国での経験を通して視野が大きく広がったと思います。また、インターナショナルスクールで学んだ考え方のおかげで、何ごとにも積極的に、精一杯の力を注いで取り組むようになりました。日々至るところで「今の私にはこんなことができるのではないか」という前向きな思考ができるようになり、やりたいことや好きなことが増え、自然とアクティブになり自信にも繋がりました。
私の将来の夢は、まだ具体的には決まっていませんが、自分の力を存分に発揮し、人生を積極的に楽しめるような人になりたいと考えています。大学や仕事の選択の幅が広がるように、自分なりに広い視野を持ちさまざまなことに関心を持って取り組みたいと思っています。
「主体性を持って活動したい」と選んだ現在の学校
現在通っている学校は、母が卒業生であったことから親しみと安心感を持っていました。また、私は中学ではさらに主体的に活動したいと考えていたので、「生徒全員に輝く場がある」と掲げていた点にも強く惹かれました。現在は委員会活動を通して「人のためになっている」と実感しており、まさに自分が輝いていると感じています。
好きな教科は数学です。インターナショナルスクールへの編入当初、まだあまり英語が分からない時期でも、数学は少しの用語と数式を使うことによって理解することができたので、楽しく学べました。現在の学校でも、分からないところを優しく教えてくださる先生のおかげで、意欲的に学ぶことができています。この学校に入って本当に良かったと思っています。
海外で生活している皆さんへ
私が現地で英語を勉強していた時の目標は「友だちと話せるようになる」ことでした。今振り返っても、それが一番の近道だったように思います。周りの人に「これは何ですか」と一言聞く勇気と、学んだことを実際の社会で使おうとする意欲的な気持ちが何よりも大切だと実感しています。今、皆さんが海外という慣れない環境で生活しているということ自体、とても立派なことだと思います。焦らず自信を持って今の環境を楽しむことが、素晴らしい経験への第一歩になると思います。
お母さまより
帰国後の学校選びでは、私自身の母校であったことと、明るい校風で海外経験をプラスにとらえてくれること、言語技術など論理的思考力を養う授業が豊富であることに惹かれ決めました。入学後はとにかく楽しそうで、本人のやりたいことができている印象です。行事などいろいろ任せてもらえることで、積極性もさらに育まれたように感じます。レポート作成など課題発見や意見表明の取り組みもあり、このような体験は将来海外進学を視野に入れた際にも評価されるところではないかと、頼もしく思っています。
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