海外生・帰国生へのヒント
筑波大学 社会・国際総合学群社会学類1年 古保 陽弘 さん「シンガポール生活の全てが財産になっています」

シンガポール生活

 日本では野球チームに所属し、充実した学生生活を送っていたため、シンガポールに行くことを伝えられたときは、残念な気持ちが強かったです。シンガポールでは、どのような生活が待っているのか全く想像が出来ず、最初の半年間はシンガポール生活への期待と不安な気持ちで一杯でした。

 小4の夏にシンガポールに来て、小6まで日本人学校で過ごし、中学校(ミドルスクール)は3年間、自らの強い意志でインターナショナルスクールに通いました。知り合った外国の友達と共に学び、語り合い、スポーツを競い合い、ふざけあい。そういった日々の生活を通して、自然と英語も好きになりました。

 

筑波大学 社会・国際総合学群社会学類1年 古保 陽弘 さん「シンガポール生活の全てが財産になっています」
シンガポール時代

 

日本での高校・大学生活

 ミドルスクール卒業と同時に、茗溪学園の帰国子女編入学試験を受けました。英語・数学・国語の3科目受験でしたが、インター校で学んでいたため、国語の勉強には苦労しました。両親より先に日本に帰国、茗溪学園での寮生活が始まりました。茗溪学園に決めた理由は、帰国子女の受け入れ態勢や文武両道の校風に魅かれたからです。充実した沢山の行事や個人課題研究もとても魅力的でした。

 最初は、日本の中学で学ぶ基礎知識が欠けていたので、ついて行くのが大変でしたが、充実した寮生活の中で克服しました。寮生活では、全てを自分でやることになったので、とても大変でしたが、制限された中での時間の使い方も勉強になり、何より両親の存在の大きさを実感しました。

  高校時代は、野球部で活躍していましたが、時間を有効に使い、どんなに疲れていても、必ず机に向かうようにしていました。英語を更に伸ばしたいと考えていたため、他の科目に比べてもかなり力を入れて取り組みました。ネイティブの先生の授業がある環境だったので、恵まれていたと思います。学校の個人課題研究では、研究の成果が評価され、上海の研究交流会にて論文内容を英語でプレゼンするという、貴重な体験もしました。

  筑波大学は、推薦入試で受験し、現在は社会学の基礎を学んでいます。大学生活は勉強の環境が整い、自分の進路に向かってやりたいことを思う存分できる環境にありますので非常に充実しています。私が将来目標としている「海外とつながる仕事」に向けて、今は国際交流に力を入れています。

シンガポールで学ぶみなさんへ

 シンガポールで生活を経験したことにより、視野が広がり価値観が大きく変わりました。特にインター校での経験は将来の夢にもつながっています。英語が好きになり英語を通して異文化に興味を持つようになったからです。シンガポールでの日々はすべてが自分の貴重な財産となります。現在シンガポールで学んでいる皆さんは、今しか出来ないことを日々存分に楽しんで、これからの糧にして下さい。

 

茗渓学園時代

 

お母様より

 突然の海外赴任に伴う転校、何もかもが初めてという環境に、本人は「放り込まれた」気持ちだったのではないでしょうか。インター校では積極的に外国の友達と交流し、スポーツや遊びを通して生活を楽しんでいたように思います。帰国後の学校選びには、帰国時期を含めて悩みました。茗溪学園に編入し、寮生活を送りながら先生方や野球部の同級生、またそのご父兄から親身にサポートしていただき、順調にスタートしたと思います。何事に対しても息子本人の強い意志を持って進んできたことは、大きな力となっているように思います。今改めて、たくさんの素晴らしい出会いに感謝しています。

※筑波大学に関する情報はこちら
https://spring-js.com/japan/693/

『海外生の今』バックナンバー
https://spring-js.com/global/global02/kaigaisei/

※本文は2011年9月23日現在の情報です。

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