これまでさまざまな企業の方にご登場いただき、変化が激しい現代、企業が求める人材や教育について貴重なご意見をいただきました。今号では、読者の皆さまのご要望にお応えし、過去にご登場くださった方のメッセージを改めてご紹介します。
所属先・役職・お写真は取材当時のものです。
多国籍の仲間と円滑に業務を遂行する秘訣は「コミュニケーションを図る」に尽きるということです。
これは言語能力の問題ではなく、いかに胸襟を開いて真摯かつ誠実に話を聞こうとしているかという姿勢が体現出来るかにかかっていると言えるでしょう。
2021年4月号
日本航空株式会社 シンガポール支店 支店長
土橋 健太郎 氏
「アメリカにいる人は皆アメリカ人。だから丸山くんもアメリカ人なんだよ」という一言が私の中に強烈に響いたのです。
その言葉から、常に抱いていた緊張感や周囲の人に対する見えないバリアが下がり始めた実感がありました。「グローバル」の基本とは、実はちょっとした「気持ちの変化」にあるのかもしれません。
2021年10月号
株式会社 東芝 前 アジア・大洋州総代表
兼 東芝アジア・パシフィック社 社長
丸山 竜司 氏
アフターコロナで何が起きるか想定できないからこそ、お子さまにはぜひ好奇心を育んでいただきたいと思います。
何が起きてもおかしくないということは、つまり、無限の可能性に溢れている、とも言えるのですから。
2021年12月号
三菱商事株式会社 シンガポール総代表
中西 博氏 氏
当社が世界レベルのインフラを提供しようとするならば、日本という、いわゆるガラパゴスの中だけでのサービス提供では通用しません。
日本に限らず豊富な経験に裏打ちされた知見やノウハウ、世界レベルの視野を持ち能力を発揮できる人材が必須で、遠回りをしてでも良い経験をする方が活躍できるチャンスが広がるのです。
2022年5月号
HIアジアパシフィック社 取締役社長
小林 広樹 氏
現在のビジネスには宇宙やAIなど、さまざまな新しい分野が誕生しています。関連の法律も、世界中で毎日数本という勢いで増えています。
企業が新しい分野に安心して参入するためには、法律の情報を集約しビジネスモデルに沿ったアドバイスが必須です。海外に拠点を置いて最新の分野に熟知した専門家が、 今まさに求められています。
2022年7月号
弁護士法人One Asia Lawyers
パートナー弁護士 シンガポールオフィス
森 和孝 氏
「日本人としてのアイデンティティ」 を確立するために、 ぜひ読書をおすすめします。私がお伝えしたい日本の誇れる文化の一つは、新渡戸稲造の『武士道』にある精神です。
「あらゆる国の歴史に敬意を払うことで相互の信頼が生まれる」とは、現代の私たちにも通じる精神だと感じます。この精神のもと「熱く・高く・そして優しく」グローバルに活躍することを期待しています。
2023年新年号
富士電機株式会社 パワエレエネルギー事業本部
アジア事業部 事業部長
富士電機アジアパシフィック社 取締役
坂口清 氏
当社は「モノを運ぶ」という、いわば無形のサービスを提供しています。お客さまの商品によって、自由な発想でお客さま満足度を高めることができ、必ずしも決まったものが最善とは限りません。
言い換えれば、「できる・できない」ではなく、「どうやったらできるのか」を考え、諸条件の中で最善の方法を見つけ出すことが必要なのです。
2023年4月号
NIPPON EXPRESSホールディングス
常務執行役員 南アジア・オセアニア地域総括
兼 NX南アジア・オセアニア株式会社
取締役社長
田中 博之 氏
シンガポールの方は異口同音に「この国は資源もなく人こそが財産」と言いますが、それは少なからず日本も同じです。
井の中にいるままではこれから先の日本は衰退していく一方ではないかと危機感を感じています。滞在中にご家族皆さんで異文化に触れる機会を持つことで、お子さまの「グローバル対応力」はますます高まっていくに違いありません。
2023年10月号
全日本空輸株式会社 執行役員
アジア・オセアニア室長
兼 シンガポール支店長
取締役社長
神田 真也 氏
国際社会で活躍するためには、いろいろな物差しを持つことが相手の理解を深めるとともに自らの価値観も相手に共有してもらえることにつながります。
「自分の生きてきた世界が全て」という考えをもっていると、いわば自分だけの物差しで相手を測ることと同じになります。すると「自分以外のものは全ておかしい」と考え、異なる文化や生活様式を受け入れることが難しくなるのです。
2023年12月号
丸紅株式会社 常務執行役員
丸紅アセアン会社 社長
馬宮 健 氏
現代はインターネットに膨大な情報が溢れ、いわゆる「エコー チェンバー(共鳴室)」のようです。自分本来の興味関心以外にもアンテナを張ることは、ビジネスの世界でもすごく大事です。
意識的に異なる考えを持つ人に触れ、自分と違う考えに関心を持つことが大切です。自分の考えや常識だけにとらわれないためにも、子どもの頃にいろいろな経験を積んでいただきたいと感じます。
2024年新年号
日本マクドナルドホールディングス株式会社
代表取締役社長 兼 CEO 日色 保 氏