学校・幼稚園コラム
第18回 中学校推薦入学枠(Direct School Admissions、DSA)

シンガポールの公立小学校では、まもなく全国一斉に卒業試験(Primary School Leaving Exam, PSLE)の時期を迎えます。進学する中学校が決まるこの試験に向けて、6年生たちは緊張した日々を送っています。
ところが中にはDSAと呼ばれる選抜方法で、すでに進学先が内定している生徒もいます。DSAは推薦枠のようなもので、各学校はスポーツや芸術、チェスやロボティクス、或いは特定の科目に秀でた生徒などをこの枠で選抜できます。DSAは6~8月にかけて学校ごとに募集と選抜が行われ、合格すれば卒業試験の点数はあまり問われなくなります。

中学校推薦入学枠 DSA選抜
シンガポール教育省によると、2017年度のDSAの応募者数は延べ16,000名、その内2,800名が合格しました。また、これまで一般的な公立中学のDSA枠の入学者は入学者全体の5%までと制限されていましたが、同省では18年からは「子どもたちの多様な才能を評価し育成すること」を目的に、20%まで拡大できるという新方針を決めました。
学力偏重と批判されてきたシンガポールの学校で、よりのびのびと多様な能力が評価されるようになるのか、あるいはDSA選抜の材料となる試合やコンテスト、昇級試験などの競争が更に激しくなるのか、親御さんたちは中学進学に向けてどのように準備すべきか悩みは尽きません。

中学校推薦入学枠 DSA選抜

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