シンガポール公立学校の広場
シンガポール政府は、過去40年にわたり行われてきた、才能のある「ギフテッド」の子どもたちのための特別選抜プログラム「Gifted Education
Programme (CEP)」を、近々大幅に改革することを発表しました。
これまで小学校3年生の学年末のテストでIQが上位1%以内だった生徒たちは、4年生からGEPを受けられる国内9カ所の小学校のいずれかに転校することをすすめられ、毎年500名ほどがGEPに進んでいました。しかし近年は、選抜試験に合格しても転校を望まない生徒も多く、また時代のニーズや生徒の多様な能力に即したGEPの必要性が指摘されるようになりました。
このため政府は、現行のGEPを廃止し、今後はすべての学校でそれぞれ「能力の高い生徒 High-ability learners」を見極め、それらの生徒に合った形のプログラムを各校で行えるように支援していく方針を打ち出しました。発表にあたり、ローレンス・ウォン首相は「以前は算数や国語の力ばかりにフォーカスしてきたが今は成功への道筋も多様になり、子どもたちが持つさまざまな才能、さまざまな情熱に価値がある時代だ。それらを大切に伸ばしすべての生徒の潜在能力をフルに実現できるようにしたい」と語っています。
どこの国でも時代の変化に合わせて教育改革の必要性が叫ばれていますが、今回のこの改革で、シンガポールの小学校が輩出する生徒たちの能力がどのように変わるのか、大いに注目されます。
2024年11月25日現在の情報です。最新情報は直接お問い合わせください。