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なぜ「国際バカロレア」なのか | 第1回 入門編

2015.06.25

  • 国際バカロレア(IB)
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■国際バカロレア(IB)とは~国際統一カリキュラム~

グローバル化が進む昨今、国境という垣根を超えて頻繁に移動する駐在家族がかつてないほど増えています。また、一国にいたとしても世界共通の学びの土台が必要とされるようになっています。IBとは、まさにその時代のニーズに応え、グローバル化した21世紀を生き抜く力を育み「平和でより良い世界を目指す」という教育理念に基づいたプログラムです。特にIBDPは特定の国の教育政策に偏らない国際統一カリキュラムとして、世界各国の大学への進学準備として高い評価を得ており、40年以上の長い歴史を経て常に改善を繰り返してきました。今後も世界の潮流に合わせて、より良い学びを提供するために、枠組みとカリキュラムは柔軟に変化していくことでしょう。

■日本での展開~2018年までに200校を目指す~

2018年までにIBDPを実施する学校を200校とする日本の数値目標は、世界初で最大規模の政府主導の取り組みとなるでしょう。シンガポールでは、インターナショナルスクールを中心にIBが導入されていますが、米・加・豪など、既に公立校での導入が進んでいる国もあります。日本でも、インター校に限らず一般の学校で広く導入が進むことは非常に意義のあることであり、その取り組みがアジア諸国の国際教育を牽引することになるでしょう。日本企業ではグローバルで活躍できる人材がますます求められ、外国人を採用する動きが加速しています。しかしその一方で、日本人が世界のトップ大学に進学する絶対数は非常に少ない状況です。日本政府が目指す「国際的人材を創出する」ための打開策として、IBの導入が促進されているのです。既に、かつてない規模でIBの詳細情報は日本語で公開され、この夏は国際バカロレア機構主催のセミナーが全国各地で開催されます。また、2017年には、「IBアジア太平洋地区年次総会」および「IB代表者世界会議」の日本開催が検討されています。実現したあかつきには、世界中から2,000名のIB校代表者などが日本で一堂に会することになります。日本にとっては教育分野でのアジア太平洋地域の拠点として更に注目されることでしょう。

※国際バカロレア機構のウェブサイトでは、日本語によるIBに関する情報が随時公開されている。
http://www.ibo.org/en/about-the-ib/the-ib-by-region/ib-asia-pacific/information-for-schools-in-japan/

■日本語IBDPとは~日本語が指導言語に~

2013年、国際バカロレア機構および文部科学省は日本におけるIB普及促進のため、従来は指導言語とされていなかった日本語の使用を認め、二カ国語(英語・日本語)によるIBDPの開発に関する共同プロジェクトを開始することを発表しました。現状ではIBDPの6科目のうち、2科目は英語、4科目は日本語で履修することが可能です。


■IBDP修了者としての実感

私自身がシンガポールでIBDPを修了しているので、IBの学習アプローチが優れている点を実感してきました。どの過程でも、学習の出発点は「自分のルーツ」である国や文化や母語を重視する視点から始まります。まずは自分のアイデンティティーを知り、他国や異文化に目を向け比較していくことが、IBでは重要な意味を持ちます。地球規模の発想が必要な時代になっているからこそ、このアプローチが大学や社会で評価されています。例えば、テクノロジー産業を想像してください。テクノロジーが誕生するのは日本であっても、その機器を製造するために、部品は中国で作られ、半導体はシンガポール、更に営業戦略は韓国で立てられ、実際に売るのは米国市場といった例が沢山あるはずです。新しい技術・サービスを創造し世界に広げるには、世界各国の人々との直接的なつながりと協働作業なくしては成立しません。生まれ育った環境が違うもの同士が、一つの目標に向かってチームワークを築く術は、IBであれば習得できることだと思います。


日本語で指導可能な対象科目

経済、歴史、生物、化学、物理・数学、知の理論(TOK)、課題論文(ExtendedEssay)および創造性/活動/奉仕※(CAS)

※IBDPでは6教科群からそれぞれ一教科ずつ選択する一方、課題論文(ExtendedEssay)、知の理論(TOK)、150時間以上の自発的な創造性/活動/奉仕(CAS)活動への参加が求められる。

この日本語IBDPの拡大は世界でIBDPを履修する学生にも当てはまり、日本以外の国でも、希望すれば同様に日本語でIBDPの試験を受けられるようになります。ただし、大学での受け入れについては、世界各国の大学および学部の判断に委ねられます。

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