「多様性がある学習環境のメリット」
学習塾においても、休み時間は生徒たちにとって最も重要な「お楽しみ」タイム。生徒たちは思い思いに楽しい話題に花を咲かせます。とりわけ、オービットにおける休み時間は、さまざまな言語が飛び交うシンガポールならではの空気があります。日本語の会話の端々に英語が混ざるインター校生と、それらの会話を何の違和感もなく受け止めて日本語で言い返す日本人学校生。在星歴もしくはオービット歴が短い生徒は日本人学校生・インター校生の区別なく、その光景に圧倒されつつも、次第に英語学習への動機づけに繋がっていく。オービットの日常の風景です。
国語の授業での一例ですが、「学校の昼食は給食が良いか、それともお弁当が良いか」という議論に、インター校生ならではの「カフェテリア」という発想が加わります。日本の公立校に通ったことがある日本人学校生は「給食」というシステムをインター校生に、逆にインター校生は「カフェテリア」を日本人学校生に説明しなければなりません。それぞれのメリット・デメリットについて意見を交換していくと、単なる好き嫌いを超越して「アレルギーゆえに食べられない食材がある」、「宗教上の理由で食べられない食材がある」、「冷めたものを食べない文化がある」、「公平性や平等とは?」などさまざまな視点が出てきて深く考えることになります。
彼らはそれぞれの学校生活を説明しているのですが、それが貴重な「文化や価値観の交換の場」になっていることに気づくのは、大学生になった頃だと卒業生たちは言います。「自分たちの生活の場とは違う世界が身近にある」ということを肌で感じ、それについて考える習慣が身についているため、どんな環境に行っても閉塞感を感じず、ポジティブに生きていくことができるようです。
シンガポールに滞在している間に「英語力がどれだけ伸びるか」だけではなく、こういった多様な世界や人々とどれだけ「共生」する機会を作れるか。帰国後の「伸び」はそこにかかっていると思います。学習塾でなくても、スポーツや音楽などでも良いと思います。普段学校で会っている仲間とは「質の異なる」仲間との交流の機会をぜひ作ってあげてください。
オービットアカデミックセンター
教室長 満仲 孝則 先生
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