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Kid's Health

水痘(水ぼうそう)

2014.09.25

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日本メディカルケアー 吉國 晋 医師
水痘(水ぼうそう)について教えて下さい

感染力の強い水痘

 水痘(varicella)は、一般には「みずぼうそう」と呼ばれる感染症で、英語ではchickenpoxとも言われます。水痘帯状疱疹ウイルスによっておこり空気感染や飛まつ感染、接触感染により広がる麻しん(はしか)と同じくらい感染力の強い病気です。症状は、2~3週間の潜伏期の後に発熱し、かゆみを伴う発疹(紅斑や水疱)が体幹や顔面を中心に現れます。通常7日ほどで治りますが、学校や保育園は水疱が全て黒いかさぶたになるまで休む必要があります。

  特に抗がん剤やステロイド投与中で免疫が抑制された子どもは重症になりやすく、日本では毎年25万人の水痘患者が報告されており、約4000人が入院、20名程度が死亡すると言われています。成人での水痘は稀ですが、成人に水痘が発症した場合は水痘そのものが重症化する危険が高くなります。

 また水痘帯状疱疹ウイルスは水痘が治った後も神経の根元に長く潜伏感 染し、加齢やストレスなどで免疫力が低下した場 合、ウイルスが再活性化して、神経支配領域の皮 膚に帯状疱疹を発症することがあります。

予防法は…

 水痘は、ワクチンによって予防可能です。ワクチンの1回接種で重症の水痘をほぼ100%予防でき、2 回接種で軽症の水痘も含めて発症を予防できると考えられています。

 日本では水痘ワクチンは任意接種で自己負担が大きく、接種率が40%程度にとどまるため、毎年冬から春にかけて0~6歳までの乳幼児を中心に水痘が流行します。多くの子供たちが保育園や託児所などで水痘に感染し、そこから兄弟姉妹へ感染が拡大すると考えられるので、集団生活に入る前に水痘ワクチンを受けることが重要です。

  水痘ワクチンの初回接種後に水痘にかかる人(接種後罹患)は、接種率が低い日本国内では接種者の2~3割に認められます。初回のワクチン接種で得られた水痘の免疫は時間が経つにつれて低下するため、追加接種すると免疫が強化されて接種後罹患の予防に有効です。

  米国では1995 年の水痘ワクチン(1回)導入後、水痘に感染する人が減少し、症状の軽い接種後罹患が水痘患者の過半数を占めるようになりました。2006 年に2回接種を導入してからは、接種後罹患も減少しています。現在欧米では、2回接種を推奨する国が増えています。

  日本では2014年10月から水痘ワクチンは定期接種になります。1~2歳のお子さんは水痘ワクチンを2回接種します。初回は1歳から1歳3ヶ月の間に、2回目は初回接種後、最低3ヶ月以上あけます(初回から6 ~12ヶ月後を推奨)。2015年3月末までは経過措置として、水痘にかかったことがなくかつ水痘ワクチンを1回も受けていない3 ~4歳 のお子さんは、水痘ワクチンを1回無料で接種できます。水痘にすでにかかった人はワクチンを受ける必要はありません。

  シンガポールでは水痘ワクチンは義務ではありませんが、1歳以上から接種可能で2回接種を推奨しています。水痘ワクチン単独で接種することもできますし、MMR(麻疹・おたふく風邪・風疹)ワクチンと水痘( V)ワクチンが一緒になったMMRVワクチンも接種可能です。 シンガポールではMMRワクチンを1歳の間に3~ 6ヶ月間あけて2回接種するスケジュールのため、MMRVワクチンを2回受ける人が多いです。なお水痘ワクチンは生ワクチンのため、MMRなどの他の生ワクチン接種とは同時接種でない場合4週間以上の間隔をあける必要があります。

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