21世紀のICT教育
21世紀のICT教育 第1回
世界に先駆けたシンガポールの国家戦略
情報通信技術(ICT)の発達した現代、子どもたちの教育にも次世代テクノロジーが導入され、今まさに教育現場は大きく変わろうとしています。日本でも、文部科学省の「学びのイノベーション事業」や総務省の「フューチャースクール推進事業」などが実施され、検証が進んでいます。ここシンガポールの教育現場は、この分野で最先端をいくとされ世界中から注目されています。私たち親世代が経験したことがない新しい学校環境で、子どもたちはどのように学習しているのでしょうか。
21世紀型のICT教育について第1回目は、「シンガポールの国家戦略と公立校でのICT教育の取り組み」についてお届けします。
■ 国家を上げて推進 ~シンガポールのICT教育とこれまでの検証~
教育立国を目指すシンガポールでは、21世紀の情報化社会で活躍する優れた人材を育成するため、ICT教育基本計画(マスタープラン)が教育省により策定されました。背景には「教育には、常に先を見据えて生徒たちが将来必要とするニーズに応える使命がある」という考え方があります。特定の科目に限定せず、あらゆる学習場面でICTを活用することが想定されています。
これからの課題
○ICT知識の格差がもたらす授業展開での格差をどう解消するか
○政府の主導と学校の主体性のバランスをどうとるか
◎インテリジェントネイション2015 (iN2015) とは?
シンガポール情報通信開発局(IDA)による、2006年~2015年に推進される全国的な情報通信戦略。この計画の教育分野においては、最新の学習リソースへのサクセスと、双方向マルチメディアを駆使した生き生きとした学習経験が推進されています。