学校・幼稚園コラム
第45回 ナショナルデーの思い出

シンガポール公立学校の広場
【第45回】ナショナルデーの思い出
シンガポールでは毎年、8月9日の独立記念日「ナショナル・デー」を国を挙げてお祝いします。ナショナルデーといえば、パラシュート部隊や戦闘機による飛行ショー、華やかな歌や踊りのパフォーマンス、大砲の祝砲や花火まで、まるでオリンピックの開会式さながらの国家イベント、ナショナルデーパレード(NDP)です。今年はマリーナ地区からもほど近いパダン広場で開催されました。実はこのイベント、8月9日当日の開催までに何度もリハーサルが行われますが、この内の3回のリハーサルの観覧席には全国の公立小学校の小学5年生の生徒たちが全員招待されます。

リハーサルとはいえ、プログラムはほぼ本番通りにすべて行われます。また、全員一人ひとりにFun Packと呼ばれるお土産バッグも渡され、飲み物やお菓子の他に、ショーを見ながら使える小さな太鼓や笛、折りたたみのうちわ、顔や手に貼るタトゥーシールやバッジなどお楽しみグッズが入っています。
子どもたちは、例年はテレビでしか見られないこのNDPのイベントに学校のお友達と一緒に実際に参加できることに大興奮です。会場全体でウェーブを作ったり、戦闘機の轟音やパラシュート部隊の着陸に歓声を上げたり、ファンパックの中身を交換し合ったりしながら、最後はフィナーレの花火を背景にセルフィーを撮りつつ、お祭り気分を最後まで楽しみます。
6年生は卒業試験の準備に追われるこの時期、5年生ならではのこのイベントは、子どもたちの愛国心を高めると同時に、大人になっても毎年ナショナルデーが来る度に懐かしく思い出される小学校の素敵な思い出となるようです。

※2023年11月25日現在の情報です。最新情報は各機関に直接ご確認ください。

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