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グローバル教育

企業からの声

三井住友海上シンガポール Senior Vice President 児玉隆一郎 氏

2012.04.25

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それは非常に共感できますね。しかし、多数派の非日本人に日系企業のアイデンティティーをどう教育しますか。

一つは「バリューの浸透」です。日本国内でも推進していますが、文化・風土・言語などが異なる地域では、特に重要なことだと思っています。例えばシンガポールでは、日本に比べると人の入れ替わりが頻繁で、特に若手からミドルクラスはジョブホッピングが激しいので、優秀な人が入ってくる一方、比較的短期間で辞めてしまうスタッフがいるのが現状です。当社では、トップ・シニアクラスから、ミドル・若手まで、全ての階層が多国籍の社員で成り立っており、その中で、当社が大事にしている価値観をできるだけ早く浸透させていかなければならないと考えています。どうしてお客さま第一なのか、なぜロングタームの関係が大事なのかなど、なるべく早いうちに教えるべきだと感じています。

今の日本人学生が外国の大学に行き、御社で仕事をする際、管理職に入れる可能性はありますか。

今は売上の約1 割、利益の約2 割が日本以外からとなっていますが、今後、海外のウエイトが高くなっていくと予想していますので、そうなると日本人で海外の大学を出た人が活躍する場が増え、また、外国人スタッフが本社機能の中に入っていくということもありうると考えています。

現在は、基本的には日本採用か現地採用のどちらかですが、いずれその視点が変わり、グローバルで採用を行っていく、という可能性もあると思います。そこで大事なことは、事業を横で見るとか、縦に俯瞰するという立場です。時間軸で言うと20 年後・30 年後を見据え、自分たちが仮にいなくても、この会社がどうなって欲しいか、どうあるべきかを考えながら仕事をする視点です。そのために、常に品質の向上を意識して、お客さまとの付き合いが繋がるように日々の業務に取り組む。それが日系企業のアイデンティティーであり、また、地域に根ざした企業としての役割でもあると思います。

例えば、保険の品質として最も重要な要素は、迅速かつ適切に保険金をお支払いするということだと考えていますが、他国では必ずしもそうではない、つまり、お客さまがそのように望んでいても、保険会社がそう考えていない、という実態があり、そういう意味で、日系企業が当然のこととして行っていることが競争優位になる要素がとても多くあると感じています。日本のサービス業が海外で成功している理由も、品質やカスタマーサービスが格段に良いという点が、現地のお客さまに評価されているからだと思っています。

それは子供の教育の現場からも垣間見られると思います。日本はファストフードの店に行くと自分で片付けます。あの精神性は自分たちの教室は自分たちで掃除をする、という小学校のお掃除当番あたりから来ていると想像して、世界に冠たる教育と痛感します。当地の日本人学校でもそうさせているようですね。

例えば、子供をインター校に行かせて異文化に触れさせること自体は有意義だと思います。でも、日本人としてのアイデンティティーの長所を保持させたいなら、家での教育が重要だと考えます。日本の学校で当たり前のようにやっていることをインターでやらないのなら、そしてそれを自分の子供にやらせたいと思うなら、親の責任で、家庭でさせるしかないと思います。特にメイドのいる家庭では、注意が必要でしょうね。

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