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帰国受験の今 ~2017年の中学・高校受験を振り返る

2017.06.23

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早稲田アカデミー国際課

Q1. 詳細 2017年の受験では、例年と異なる部分がありましたか。

中学受験

  • 帰国枠入試、英語受験入試を導入する中学が年々増えてきている。もともと帰国枠を導入している中学が、資格を緩和する動きもある。
  • 合格ラインのグレーゾーン化が著しい。帰国枠最難関である渋幕・渋渋・慶應湘南藤沢は英語重視の入試だが、英検1級ホルダーでも落ちてしまう。しかし、英検準1級でも受かるケースもある。選考基準が、これまでの「学力」でなく、新しい基準の学力、すなわち面接や作文で判断する「思考力・判断力・表現力」が重視されつつあるようだ。

高校受験

  • 中学入試同様、合格ラインのグレーゾーン化が著しい。トップレベルの渋幕や慶應湘南藤沢はもちろん、 1月に事前に受けられる中大杉並・ICU・青山学院が、いわゆる「押さえ」にならなくなってきた。やはり、面接試験によって「思考力・判断力・表現力」が重視されていると分析される。

Q2. 2018年の受験ではどのような変化を予想していますか。

中学入試

  • 帰国枠入試、英語受験入試を導入する中学がさらに増加するのではないか。難関中学が、突如として算国2科目や英語入試を実施するかもしれない。大体、夏前くらいにはそれらも判明する。

高校入試

  • 帰国枠導入校が増えることはないだろう。増えたとしても、渋幕・慶應湘南藤沢のように、英検準1級以上の英語力が求められる入試ではなく、一般生と同じ試験を受けて、得点や内申点が優遇される程度だろう。

Q3. 詳細 これから受験をするお子さまと保護者の方に具体的なアドバイスをお願いいたします。

中学入試

(1) 保護者の役割

保護者ばかりが一生懸命になって「とにかく受験する」という態勢はよくない。サッカーが好きなのにバドミントンを無理やりやらせるようなもの。
学ぶこと、努力すること、目標に向かって頑張ることの貴さを知るためのツールとしての中学受験と考えていただきたい。
だとすれば、シンガポールにいる間は、「シンガポールにいるからこその経験」を積むことに重きを置くべき。語学力でもいいし、コミュニケーション能力でもいい。熱帯ならではの科学的、社会的教養を身に着けるのも大事。

(2) 志望校の選び方

上記を考えれば、「我が子に合った中学」を選ぶ基準は見えてくるはず。国内の一般生でも、保護者の希望がお子さまに伝わって志望校が決まることがほとんど。複数選んで、見学に行くなどして、最終的には本人のインスピレーションで志望順位などが決まってくる。
海外にいると見学に参加することは難しいので、「保護者が気に入った中学」の価値を、お子さまにどう伝えるかが大きなカギになってくる。間違っても、ネットでのデータだけを見せて「この中から選びなさい」ということはしてはいけない。

高校入試

(1) 保護者の役割

高校入試は、中学入試と違って本人主体の活動ととらえたい。
お子さまに、「社会人になるために自分の可能性を切り開くもの」という意識を持ってもらうよう誘導することを勧めたい。
「来年あなたは社会人なのだから、自分の将来について真剣に考えなさい。高校で勉強したいのなら自分で可能性を切り開きなさい。学費は出してあげる」というスタンスを提示することである。
自らの意思で、学ぶこと、努力すること、目標に向かって頑張ることの貴さを知るためのツールとしての高校受験と考えていただきたい。
また、海外生・帰国生としてのアイデンティティを持たせるために、シンガポールにいる間は「シンガポールにいるからこその経験」を積めるサポートが必要。語学力でもいいし、コミュニケーション能力でもいい。熱帯ならではの科学的、社会的教養を身に着けるのも大事。手取り足取り教えることは不可能でも、活動に取り組める環境の提供はできる。

(2) 志望校の選び方

高校受験の場合は、「本人による学校選び」も「受験」の一環ととらえたい。中3生であれば来年の今頃は高校生なので、意識は高いはず。
「自分は何者になりたいのか」「自分には何ができるのか」という自分への質問に答えるべく、インターネットの情報や、塾から得られる情報を主体的にリサーチしてもらいたい。
受験資格や合格基準については、保護者や塾の先生に頼るようにする。

中学・高校共通

(1) 偏差値をどうとらえるか

偏差値はあくまでも目安。一般受験も帰国枠受験も、本人の偏差値が、志望校合格に向けてどう有利・不利なのかは、専門家にしか見えないことが多い。特に、帰国枠入試でエッセイや面接を重視する中学・高校の場合は、模試の偏差値基準がまったく役に立たないこともある。

(2) 学習の進め方

志望校によって、同じ科目でもアプローチが違うことが多いので、専門家に相談する必要がある。たとえば、以下のような違い。

  • 選択肢問題が多いのか、記述式が多いのか。
  • 客観問題なのか、主観も問われるのか。
  • 知識重視なのか、思考力が問われるのか。
  • 英検2級で大丈夫なのか、1級でも難しいのか。
  • 英文法が大事なのか、エッセイのコンテンツを見られるのか。

出題傾向は、各中学・高校の「こういう生徒がほしい」というメッセージでもあるので、志望校選びにも大いに関係してくるといえる。

(3)面接の対策

中学・高校によっては、「人間性・人間力・海外経験値をみる」ことが目的だったり、「最低限のコミュニケーション能力をみる」ことが目的だったりする。「面接試験に向けて親子で練習することで受験する中学に対する意識を高めてほしい」と明言する中学・高校もある。
面接試験は、「大きな声ではきはきと元気よく」受け答えができれば大丈夫ともいわれるが、帰国枠入試に関しては一概には言えないのが現状である。高いレベルの「面接力」が求められる場合には、数か月の準備期間が必要で、こちらも専門家のアドバイスに従ってほしい。

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